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『鳴らさない鐘は鳴らない』
Vol. 6 運命を変えた『ラスト サムライ』~オーディション

 
2008/02/13

小山田真
1982年3月10日、岡山県生まれ。幼い頃からブルース・リーやジャッキー・チェンに憧れ、ハリウッドでアクションスターになる事を夢見る。高校卒業後、00年に周囲の反対を押し切って単身渡米。演技経験も英語力もゼロからスタートした。03年製作の『ラスト サムライ』で、渡辺謙演じる「勝元」の息子「信忠」役に抜擢され、これを好演して評価を受けたのちに、次々とハリウッド作品に出演する。06年春には自らの製作会社を立ち上げ、プロデュースにも携わる。07年11月には初プロデュース映画“Good Soil”が公開された。

 ハリウッドから小山田真です。
半年ぶりに東京へ行ってきました。東京は寒くなると知らせがあったのですが、空港に着いた時にまさか雪が降っているとは想像していませんでした。思っていたよりはるかに寒い東京でした。

 成田空港に到着してホテルに向かうときいつも思うのですが、どうして日本に来ると落ち着くんでしょう?日本で生まれ育ったんだから当然だと皆さん言うと思いますが、もう少し細かく表現すると、アメリカと日本の大きな文化の違いを感じた時に「落ち着くー」、と思うんです。例えば、お店でのサービスや気配りの細やかさ。アメリカにはない、日本の伝統的なすばらしさだと思います。

 今回実は、ディズニーのテレビ番組の撮影のために帰国したんですが、2日間という少し慌しい滞在でした。時差ボケで朝3時か4時くらいに目が覚めてしまい、調節するのに苦労しました。

ネットで見つけたオーディション

カンフー全米大会のメダル
カンフー全米大会のメダル
 では今週からいよいよ『ラスト サムライ』のお話です。

 2002年8月、友達の家で僕の英語版公式ホームページの作成のため集まっていて、インターネットでいろいろなサイトを検索していました。そのときにたまたま映画『ラスト サムライ』のキャスト募集を発見したんです。主役はトム・クルーズと書いてありました。

 友達に、応募したらと勧められ、当時のモデル写真とヘッドショット、それにカンフーの試合で全米優勝した時のビデオを、ハリウッドのキャスティング・ディレクターに送りました。
 そのときはまだ、この映画がどれほど大きな作品なのかあまり考えませんでした。

 1週間ほどして、そのキャスティング・ディレクターから連絡があり、翌日にオーディションがあると聞かされました。オーディションはそれまでにもう何回か経験していたので、緊張はしていませんでしたが、とりあえず用意されていた台本の練習をして当日を迎えました。

たったひとりのオーディションで緊張

 オーディションの当日、キャスティング事務所にいた俳優は僕だけでした。その時さすがに自分がすこし緊張していたことをよく覚えています。
 その時した演技は自分でも手ごたえがあり、キャスティング・ディレクターにはかなり気に入られたようで、すぐに連絡があるとのことでした。

 その言葉通り、彼女から連絡が入り、2回目のオーディションに呼ばれました。嬉しかったですが、今度はまったく緊張していませんでした。オーディションの内容は、事前には聞かされていなくて、とりあえず前回と同じ場所へ来てくれとのことでした。

 当日、『ラスト サムライ』のプロデューサーの方達と直接会い、少し話をした後、前回と同じように演技をしてくれと頼まれました。
そんなことは聞かされていなかったし、台詞を覚えているかどうか自信もなく、そのときになって急に不安になってきました……。 (次週へつづく)



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