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VARIETY HISTORY
~バラエティ102年の歴史~

2007/11/01
「バラエティ」の自社広告〈トレンド・セッティング・シリーズ〉にも登場した渡辺謙。
「バラエティ」の自社広告〈トレンド・セッティング・シリーズ〉にも登場した渡辺謙。

01.渡辺謙から託された期待

 のっけから映画の話ではなくて恐縮だが、いまロサンゼルスの自宅でワールド・シリーズ第3戦の生中継を観ながらこの原稿を書いている。松坂大輔登板ゲーム。レッドソックスの松坂と岡島秀樹、そしてロッキーズの松井稼頭夫が、世界の頂点を決めるこの夜のグラウンドに立っている。ゲーム前にキャリー・アンダーウッドが米国歌を歌い上げるとスタジアムの歓声は最高潮に達し、テレビの前でも叫びたくなるような興奮が襲ってくる。こんな時代になったのだ—全米が、いや全世界の野球ファンが見つめる一戦に、日本人3人が中心選手として登場している。

 松田優作没後、ハリウッドで久々の「日本人メジャーリーガー」となった渡辺謙に会う機会があった。現在ロスに住む彼は、「ハリウッドに来て痛感したのは、日本で得られる情報ってほんの少し、20%ぐらいのものだったということ」と語った。

 アメリカに長く住んだことのある日本人なら、皆同じ事を思うのではないか。上映された映画の多くは日本で公開されない。テレビ番組にいたっては、日本で見られるものはごく一部に過ぎない。ハリウッドについて間違った情報を流すメディアも後を絶たない。世界は小さくなったとは言え、物理的な「距離」と「言葉の違い」は依然、大きな壁として横たわっているのだ。

 渡辺は続ける。
「『バラエティ・ジャパン』に、世界と日本を繋ぐ役割を担って欲しい。正確な情報をできるだけ多く伝えてください」

 優れた“プレイヤー”たちがいても、正しい情報を提供する者がいなければ、活躍の場を見つける事は難しい。そもそも日本にはこれまで、ハリウッドのエンタテインメントに関するジャーナリズムが存在したのだろうか? 「バラエティ・ジャパン」への期待は、ここにかかっている。その期待の理由を次ページで説明しよう。

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菊地凛子がアカデミー賞ノミニーとなった映画『バベル』とのタイアップ表紙。
菊地凛子がアカデミー賞ノミニーとなった映画『バベル』とのタイアップ表紙。
2005年Weekly Variety8月29日号。(上)宮崎駿がヴェネチア映画祭で名誉賞を受賞。世界のトップ・アニメーターたちに影響を与える。(下)次回作『千と千尋の神隠し』に期待がかかる。
2005年Weekly Variety8月29日号。(上)宮崎駿がヴェネチア映画祭で名誉賞を受賞。世界のトップ・アニメーターたちに影響を与える。(下)次回作『千と千尋の神隠し』に期待がかかる。
(上)1990年Weekly Variety 5月2日号。この年のカンヌ国際映画祭では黒澤明監督の『夢』がオープニング作品となり、期待が高まった。下の写真は前年のアカデミー賞で名誉賞を受賞し、スティーブン・スピルバーグとジョージ・ルーカスに挟まれ写真に納まる黒澤。
右下の記事は「クロサワは世界ではアイドルだが、日本では評価が低い」というハリウッドの皮肉な見方を伝えている。
(上)1990年Weekly Variety 5月2日号。この年のカンヌ国際映画祭では黒澤明監督の『夢』がオープニング作品となり、期待が高まった。下の写真は前年のアカデミー賞で名誉賞を受賞し、スティーブン・スピルバーグとジョージ・ルーカスに挟まれ写真に納まる黒澤。
右下の記事は「クロサワは世界ではアイドルだが、日本では評価が低い」というハリウッドの皮肉な見方を伝えている。
2004年Daily Variety1月7日号。2003年度アカデミー賞直前のノミネート特集。『ラスト・サムライ』で助演男優賞候補となった渡辺謙の存在感が大いに評価され、また最大の敵は英語だったというエピソードが記されている。
2004年Daily Variety1月7日号。2003年度アカデミー賞直前のノミネート特集。『ラスト・サムライ』で助演男優賞候補となった渡辺謙の存在感が大いに評価され、また最大の敵は英語だったというエピソードが記されている。

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