ハリウッド全体に外国人俳優の活躍の場が
広がっていることは分かった。
ではなぜ今、イギリス人俳優だけが突出して活躍しているような印象があるのか?
例えば今年オスカーを手にしたティルダ・スウィントンが『フィクサー』で
演じた役柄は、イギリス人だから、キャスティングされたのか?
そもそもキャスティングの中に“イギリス人枠”のようなものはあるのか?
バラエティUS誌副編集長ティムに、さらに話をきいていこう。


昔は、アメリカ人の俳優は、マーロン・ブランドのように感情的な演技を得意とする(註3)と見られていたようですね。他にも、アル・パチーノやロバート・デ・ニーロのようにね。でも、イギリスの俳優はもっと技術を重んじるタイプだとされてきた。言葉もはっきりと流暢にしゃべる。舞台経験が多いですからね。確かに30年前は、そうだったかもしれない。でも、実際はアメリカ人でも、メリル・ストリープのように、イギリス人に負けない技術を持った役者もいるわけです。逆に、イギリス人俳優でも、感情的な演技を得意とする人もいる。
でも、確かに、アメリカのキャスティング・ディレクターたちは、イギリス人のアクセントに魅力を感じるのかもしれませんね。オーストラリア人俳優のアクセントもそうです。



オーストラリア出身のニコール・キッドマン
あと、もうひとつ理由を述べるとしたら、これは、アメリカがもともとイギリスから独立したからなのかもしれません。だからか、アメリカ人はイギリス英語にちょっとした劣等感を感じるんですよ。たとえば、アメリカのブルックリン地域のアクセントや、南部のアクセントで、「くそくらえ!」と言われたとする。すると、そんなにたいしたことは無い、思えるんです、でも、これがイギリス人のアクセントだと、「なんて品のある怒り方なんだろう!」と感心してしまうんですよ(笑)。だから、アメリカ人はイギリス人に対して、ちょっとした憧れや、コンプレックスを抱いているのかもしれませんね。
オーストラリア人に対しても、同じように感じるのですか?
いや、それがちょっと違うんですよ。オーストラリア人は、もっとざっくばらんな感じで親しみやすいし、気取らない感じがする。だからアメリカ人はオーストラリア人に対して親近感を覚えるんだと思います。



ブルックリン出身の典型といえば、ハーヴェイ・カイテルやエディ・マーフィ



























