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「マンガとアニメの歴史 in USA」 2000年代

2008/07/04
 2000年代に入ると、90年代まではアニメにひけをとっていたマンガが、急激に伸びる。VIZやTOKYOPOPなど、アメリカでのマンガの出版社もようやく日の目を見る。大手書店には、英訳された日本のマンガのセクションができ、アメリカの少年少女たちの間でマンガが浸透する。2000年の後半には、日本のマンガ風のタッチで描くアメリカ人のマンガ家も増えるなど、日本のマンガが一つのスタイルとして定着する。

 一方アニメのほうは、2000年代は、「犬夜叉」や「NARUTO-ナルト-」 など、少年マンガ原作のアニメがアメリカの中高生の間で人気となる。同時に、他のテレビアニメとは一目置かれる宮崎駿作品がアメリカで不動の地位を築く。


アニメの歴史 年代 マンガの歴史

2002年9月

  • 千と千尋の神隠し』がSpirited Away として公開される。ピクサー・スタジオのジョン・ラセターの指揮のもと、ディズニーによる公開。そのため、アメリカで公開された宮崎作品としては、はじめて幅広い層に見られる。それ以降、アメリカで宮崎作品が一般的に広まる。

2002

  • 「遊☆戯☆王」のアニメ放送始まる。
  • 「犬夜叉」のアニメ放送始まる。



2003

  • 宮崎駿の『千と千尋の神隠し』がアカデミー賞長編アニメ部門を受賞
  • 「シャーマンキング」Shaman Kingが放映開始。







2004

  • 「ワンピース」 One Pieceが放映開始。
















2005

  • 「NARUTO-ナルト-」が放映開始。




2006

  • 「BLEACHブリーチ」 Bleachが放映開始。




2007

  • 「DEATH NOTE デスノート」Death Noteが放映開始
  • 海賊版DVDの影響で、アニメDVD業界が苦戦を強いられる。その影響でジェネオンU.S.A.がアメリカのDVDセールス事業から撤退。
2000

2002年4月

  • TOKYOPOPがアメリカではじめて大々的に右開きの漫画を出版する。それまでアメリカではマンガはほとんど逆版にして印刷をしていたため、登場人物のほとんどが左ききになってしまった。アメコミ雑誌のような薄い雑誌ではなく、日本の単行本のようにページ数に厚みのある形の単行本を出版。そのうち左開きで製本するようになり、逆版にする手間の分コスト削減が可能になり、一冊あたりの値段が下がる。VIZのマンガは当初16.95ドルだったが、TOKYOPOPは9.95ドル。ウォールデン・ブックスという大手書店で戦略的に売ったため大成功。しばらくすると、多くの書店に「マンガ」専門のコーナーが出来る。

2002年後半

  • 2002年後半、VIZも右開きの少年ジャンプの英語版を出版。300ページの厚さで、たったの5ドルというアメリカでは驚異的な安い値段で、アメリカの大手書店で発売する。
  • VIZが「NARUTO-ナルト-」Narutoをアメリカで出版する。忍者のテーマがアメリカの若者の間で受ける。
  • 「鉄腕アトム」Astro Boyの単行本がアメリカではじめて出版される。アニメがアメリカで放映されてから実に39年もたっている。

2004

  • アメリカの大手出版社ランダムハウスと講談社が合併し、日本のマンガの出版社デルレイを設立。「魔法先生ネギま!」Negima!:Magister Negi Magiや「TUBASA」Tsubasaなどを出版。業界3位にくい込み、安定した地位をキープ。
  • VIZがBleach「ブリーチ」を出版。
  • TOKYOPOPが日米合作のオリジナルマンガPrincess Aiを出版。歌手で女優のコートニー・ラブが原案の制作に関わっている。
  • TOKYOPOPが「フルーツバスケット」Fruits Basketを出版する。
  • DMPとBe Beautifulが初めて英語でやおい系のマンガを出版する。その後、他の小さな出版社も後を続く。

2005

  • VIZが「DEATH NOTE デスノート」Death Noteを出版。
  • VIZがアメリカで初の少女漫画雑誌Shojo Beatを出版する。その中に「NANA」の初の英語版が入る。

2006

  • 女性4人の漫画家集団CLAMPがロサンゼルスで毎年7月に開催されるAnime Expoに出席する。その年の参加者は3万4000人という記録を出す。
  • TOKYOPOPが「LOVELESS」を出版する。

2007

  • VIZがNaruto Nationと銘打ったキャンペーンを行い、3カ月で12巻(Vol.16-27)の「NARUTO-ナルト-」シリーズを出版。売り上げを急上昇させる。
  • 村上真紀の「グラビテーション」Gravitation EXがTOKYOPOPから出版される。初めて日米同時に出版された主要なマンガとなる。
  • オーストラリア人の漫画家Madeleine RoscaがHollow Fieldsという作品が日本の外務省主催の第一回国際漫画賞で奨励賞を受賞する。
  • アメリカ人の漫画家Rem(マンガ)とBikkuri(原作)の「影の祭り」が講談社の第一回モーニング国際新人漫画賞で大賞受賞する。
  • VIZが「ハチミツとクローバー」Honey and Cloverをアメリカの漫画雑誌Shojo Beatで掲載する。

2008

  • VIZがVIZ Productionsという映画製作部門を設立。
  • TOKYOPOPが100人の従業員のうち39人のリストラをおこない、出版とデジタルメディア(映画製作も含む)の二つの会社に分ける。
 
 

(左)ジェイソン・トンプソン (右)“Manga: The Complete Guide”
(左)ジェイソン・トンプソン (右)“Manga: The Complete Guide”
年表の情報を提供してくれたアドバイザー
ジェイソン・トンプソン Jason Thompson

アメリカで出版されたマンガについて膨大な知識を持つマンガのスペシャリスト。著書のマンガ事典“Manga: The Complete Guide”(デル・レイ出版)では、英語で出版されたマンガ1200タイトル以上を紹介している。北米のマンガ出版社の最大手ビズメディア(VIZ Media)の編集長を10年以上務め、英語版の「NARUTO-ナルト-」や「鋼の錬金術師」Fullmetal Alchemist、「遊☆戯☆王」Yu-Gi-Oh!、「ドラゴンボールZ」Dragon Ball Z、「花ざかりの君たちへ」Hana-Kimi、「ワンピース」One Piece、「シャーマンキング」Shaman King、「幽☆遊☆白書」Yu Yu Hakusho、「うずまき」Uzumakiなどのプロデュースを手がける。また、アメリカで一番売れているマンガ雑誌、英語版「少年ジャンプ」の初代編集長として創刊に関わる。フリーのライターとしては、“WIRED”、“Otaku USA”、“The Comics Journal and Animerica”などに記事を掲載。現在マンガの原作を執筆中だという。“Manga: The Complete Guide”は、全米最大規模のコミック・コンベンションであるコミコン・インターナショナルのアイズナー賞にノミネートされている。

Text by Atsuko Kohata(Variety Japan LA)

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