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ポーカー・フェイスに隠した本音
『ラッキー・ユー』

2008/08/12
 「監督の仕事が好きな理由は、自分の人生とは違う世界が見られるから」と自らも語るカーティス・ハンソン監督は、ギャンブルでは大胆不敵、人間関係では衝突を避ける男を描く舞台として、ラスヴェガスのポーカー・テーブルを選んだ。

ポーカー・テーブルに集う人間ドラマ

 ポーカーの名士である父を持つハック(エリック・バナ)は、ぎくしゃくした父子関係のトラウマから、人間関係に真剣になれず、ギャンブルでは無謀な賭けで負け続き。そんな彼の前に、歌手を夢見るビリー(ドリュー・バリモア)が現れて、駆け引きのない恋愛へと誘っていく。

 舞台となったのは、2003年のポーカー・ワールド・トーナメント。エキストラとして出演した実在のポーカー・プレイヤーたちも、それぞれの人生ドラマを抱えていた。

 「真実味を出すために、南カリフォルニアやラスヴェガスのカジノから実在のポーカープレイヤーたちをスカウトしたんだ。数年までマクドナルドのマネージャーだった男性や退職したお年寄り、ポケットに10ドルのみで渡米したという中国移民もいたよ」(ハンソン)

 2003 年のトーナメントは、インターネット世代の“下克上”勝利が話題を呼んだ。ポーカーならではの出来事だ。

 「ポーカー歴数十年のベテランに、インターネット・ゲーム出身のクリス・マネーメーカーが突然勝ってしまったんだ。テレビ・ゲームのゴルフで鍛えた人が、ある日、突然グリーンに出て、タイガー・ウッズを負かしてしまうことなどないだろう?」(ハンソン)

 では、ギャンブルに勝てても、実社会の勝負に勝てないのは、なぜなのか?

 「ポーカー・テーブルと実際の人間関係は正反対。人を信じず距離を置き、相手の不運が自分の幸運となるのがポーカー。恋愛で大切なのは、相手を信じて共感し、正直に自分を表現し、相手のことを第一に考えること。そして、2人で“win×win”の関係になること」(ハンソン)

 一方で、ギャンブルが現実の生き方を示す道しるべとなることもある。

 「現実の世界とギャンブルの世界に共通することもあります。それは、リスクに挑むことにより成長し賢くなること、正しいチョイスをすること、チャンスを逃さないこと、今日失敗しても、新しい気持ちで明日を踏み出すこと、そして、自分にとって、今、一番大切な物を見極めること」(キャロル・フェネロン/プロデューサー)


●監督:カーティス・ハンソン 製作:ブルース・バーマン、カーティス・ハンソン、キャロル•フェネロンデニス・ディ・ノヴィ 原作:エリック・ロス 脚本:エリック・ロス、カーティス・ハンソン
●出演:エリック・バナドリュー・バリモアロバート・デュヴァルデブラ・メッシングホレイショ・サンズチャールズ・マーティン・スミスサヴェリオ・ゲーラジーン・スマート
●原題:Lucky You/2007年/アメリカ/124分/公式サイト: http://wwws.warnerbros.co.jp/luckyyou/
●配給:ワーナー・ブラザース

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