誠実でありたい
そんな願いをどこから手にいれた
それはすでに
欺くことでしかないのに (吉野弘 「雪の日に」一部抜粋)
ハリウッドとエコの関係を考えている時、こんな詩の一節が頭に浮かんだ。
ハリウッドは、常にスターの影響力や映画そのものの訴求力を活用して、環境問題への取り組みをリードしている。しかし、そのハリウッド自体がおびただしい量のエネルギーや資源を消費し、二酸化炭素を排出し、環境問題を悪化させている張本人たちでもあるのだ。
そのことにハリウッド自身が今、ようやく気づき始めている。自らを見つめ直し、大きく変わろうとしている。
そんな願いをどこから手にいれた
それはすでに
欺くことでしかないのに (吉野弘 「雪の日に」一部抜粋)
ハリウッドとエコの関係を考えている時、こんな詩の一節が頭に浮かんだ。
ハリウッドは、常にスターの影響力や映画そのものの訴求力を活用して、環境問題への取り組みをリードしている。しかし、そのハリウッド自体がおびただしい量のエネルギーや資源を消費し、二酸化炭素を排出し、環境問題を悪化させている張本人たちでもあるのだ。
そのことにハリウッド自身が今、ようやく気づき始めている。自らを見つめ直し、大きく変わろうとしている。
パート1: ~気づき~
デジタル化されるハリウッドのエネルギー問題と、
IBMのプロジェクト・ビッグ・グリーン
2003年1月、ブエナ・ビスタの配給部は世界で初めて、全ての作品をエコ・フレンドリーな方法で現像したフィルム(dye track)で公開すると発表した。ほぼ同時期にこのシステム採用に取り組んだドリームワークスは、同年9月、初のdye track作品として “Anything Else”を公開。あとに続いたのはMGM、ミラマックス。そして2年後には20世紀フォックス、ニューライン・シネマ、ソニー・ピクチャーズ、ユニバーサルらが賛同した。
一方2002年に公開された『スターウォーズ/エピソード2』は、全くフィルムを使わない全デジタル映像の作品として、ジョージ・ルーカスによって世におくり出された。デジタル映画の製作と配給は、コスト面でも技術面でも画期的で、それ以降、ハリウッド映画界の未来像としての注目を集める。
だが、デジタル化の進歩は同時に新たなエコ活動への挑戦でもあった。
映画のデジタル製作を支えるIBM社によると、デジタル映像のために使用されるエネルギー消費量は、2年毎に倍増しているという。コンピューターのサーバーが必要とする電力や、コンピュータから発生する熱を下げるための冷却器、データセンターのエネルギー消費など、それ自身が環境問題と密接に関わっている。
一方2002年に公開された『スターウォーズ/エピソード2』は、全くフィルムを使わない全デジタル映像の作品として、ジョージ・ルーカスによって世におくり出された。デジタル映画の製作と配給は、コスト面でも技術面でも画期的で、それ以降、ハリウッド映画界の未来像としての注目を集める。
だが、デジタル化の進歩は同時に新たなエコ活動への挑戦でもあった。
映画のデジタル製作を支えるIBM社によると、デジタル映像のために使用されるエネルギー消費量は、2年毎に倍増しているという。コンピューターのサーバーが必要とする電力や、コンピュータから発生する熱を下げるための冷却器、データセンターのエネルギー消費など、それ自身が環境問題と密接に関わっている。

ハリウッドにデジタル革命を起こしたジョージ・ルーカスの『スターウォーズ/ エピソード2』
デジタル化を支えるエネルギーの大量消費、
エコロジカルに、どう対処するか?
例えば、『ロード・オブ・ザ・リング』3部作のCG処理に使用されたサーバー数は6000。これらのサーバーの電力、冷却器を維持するために、かなりの量のエネルギーと費用がかかることは、あまり語られない事実だと、IBMのJim Gargan氏は言う。「電力や冷却器にかかる金額は法外です。実は、IT関連の予算のうち、50%はこれらの費用にかかっています」。
同社では、ここ数年間、二酸化炭素排出量を増やすことなく、自社のデータセンターの電力とキャパシティを倍にする方法を検討してきた。そして、2010年まにこれを達成するべく、昨年5月に「プロジェクト・ビッグ・グリーン(PBG)」を発足させた。
PBGでは10億ドルの予算を投じ、データセンターでのエネルギー消費量を抑えるため、新しいコンピューターやソフトウェア、サーバー、マイクロプロセッサーなどを開発したり、サーバーなどのリサイクル事業を企業と共に推進している。
「業界全体で年間に作るサーバーの数は1000万個にも及びます。これはフットボール球場に積み上げると上一杯にまで埋まってしまうほどの量です。これらのサーバーが使用済みとなった時、一体どこにいくのだろうと、皆が疑問に思うはずです。我々は、これらが単に粗大ゴミとして廃棄されることで環境汚染が進むことのないよう、リサイクルにも務めています」とGargan氏はPBGの目指すところを語る。
映画の製作現場だけでなく、YouTubeでの動画鑑賞やiPodに映画をダウンロードするという日常的な行動にも、エネルギーの問題は密接に関わっている。今後デジタル化や3-D化が進むハリウッドで、IBMのような取り組みはますます必要とされるであろう。
同社では、ここ数年間、二酸化炭素排出量を増やすことなく、自社のデータセンターの電力とキャパシティを倍にする方法を検討してきた。そして、2010年まにこれを達成するべく、昨年5月に「プロジェクト・ビッグ・グリーン(PBG)」を発足させた。
PBGでは10億ドルの予算を投じ、データセンターでのエネルギー消費量を抑えるため、新しいコンピューターやソフトウェア、サーバー、マイクロプロセッサーなどを開発したり、サーバーなどのリサイクル事業を企業と共に推進している。
「業界全体で年間に作るサーバーの数は1000万個にも及びます。これはフットボール球場に積み上げると上一杯にまで埋まってしまうほどの量です。これらのサーバーが使用済みとなった時、一体どこにいくのだろうと、皆が疑問に思うはずです。我々は、これらが単に粗大ゴミとして廃棄されることで環境汚染が進むことのないよう、リサイクルにも務めています」とGargan氏はPBGの目指すところを語る。
映画の製作現場だけでなく、YouTubeでの動画鑑賞やiPodに映画をダウンロードするという日常的な行動にも、エネルギーの問題は密接に関わっている。今後デジタル化や3-D化が進むハリウッドで、IBMのような取り組みはますます必要とされるであろう。

最先端のCG技術でアカデミー賞視覚効果賞や作品賞など、史上最多の11部門を獲得した『ロード・オブ・ザ・リング』

CGの工程で必要となるサーバーやエネルギー量は、次世代にエコについて考えさせるきっかけに。































