スターとドレスの関係は?
多くの人がアカデミー賞と聞いて真っ先に想像するのは、レッドカーペットの上を歩くスターのゴージャスなドレス姿ではないだろうか?
例えばグウィネス・パルトロー。彼女が1999年に『恋におちたシェイクスピア』で主演女優賞を受賞した時のピンクのドレスのことをご記憶の方もいるだろう。可憐なピンク色が、少女のように華奢な彼女の魅力をいっそう引き立てていた。また、ヒラリー・スワンクが2005年に『ミリオンダラー・ベイビー』で受賞した時の紺色のドレスも大いに話題となった。正面から見るとシンプルでスポーティーに見えるが、くるっと振り返ったとたんに大胆にあいた背中が見える。彼女の中性的なセクシーさを思いっきりフィーチャーしたドレスだ。
このように、女優とドレスの関係は切っても切りはなせない。自分の合ったドレスを選べば、受賞の瞬間が美しく歴史に焼き付けられる。逆に、一歩間違えば“ワーストドレッサー”のレッテルを貼られてしまう。それだけに、女優にとって、アカデミー賞でのドレス選びは死活問題だ。
そんななか、アカデミー賞関連のプレイベントとして毎年行われるファッションショーで、今年は「女優とドレスの相性」がテーマになった。
この「アカデミー賞ファッションショー」は取材陣だけを集めたショーである。毎年様々なテーマのもとに開催されるが、今年は、“レッドカーペットが最も似合う女優”8人を選出、それぞれに似合う今年のドレスを披露する、というテーマで行われた。
“レッドカーペットが最も似合う女優”のトップバッターとして登場したのは、永遠の憧れオードリー・ヘプバーン。彼女とユベール・ド・ジバンシーとで作り上げたヘプバーン・スタイル ファッションをビデオで上映。その後、ヘプバーンが今生きていたら、今年是非着て欲しいドレスを着て、モデルたちがキャットウォークを歩く。『ティファニーで朝食を』を彷彿とさせるようなスリムな黒のドレスを着たモデルが長いシガレットを持ち、映画から抜け出て来たそのままのアップにまとめたヘアスタイルで登場すると、会場中からため息が。
お次はグレース・ケリーのようなエレガンスを持つニコール・キッドマン。彼女にはクラシックでエレガントなドレスの数々が選ばれた。
だが、一番華やかになったのは、シャーリーズ・セロンがテーマになった瞬間。今春のファッション界のトレンドはビタミンカラーだそうだが、はっとするほど鮮やかなオレンジ色やレモン・イエローのドレスが登場し、会場は一気に春の花が咲いたような雰囲気に。
その他、ハル・ベリー、グウィネス・パルトロー、ヒラリー・スワンク、キャサリン・ゼタ・ジョーンズ、レニー・ゼルウィガーに似合うドレスがそれぞれ披露された。
また、今回のショーでは8人の女優以外にも、バレンティーノとアルマーニが、デザイナーとしてフィーチャーされた。キャとウォークを練り歩くカラフルなファッションの中で、黒や白をドラマチックに使った「アルマーニ・プリヴェ」のデザインは、やはり一際目を引く。そんなアルマーニのドレスを誰よりも着こなしている“ミューズ”として有名なのは、女優のジョディ・フォスター。が、実は彼女の方こそがアルマーニに出会ったことで、隠れていたクールで知的な魅力を思う存分ファッション表現できるようになったのだという。
このように、女優が相性の良いデザイナーと出会うことで、内側からの輝きをファッションとして“インサイド・アウト”し、どんどん視覚的に花開いていった過程を知るのは、非常に興味深いことではないだろうか。誰しも生まれたままの完璧な美を誇っていた訳ではないのだ。
例えばグウィネス・パルトロー。彼女が1999年に『恋におちたシェイクスピア』で主演女優賞を受賞した時のピンクのドレスのことをご記憶の方もいるだろう。可憐なピンク色が、少女のように華奢な彼女の魅力をいっそう引き立てていた。また、ヒラリー・スワンクが2005年に『ミリオンダラー・ベイビー』で受賞した時の紺色のドレスも大いに話題となった。正面から見るとシンプルでスポーティーに見えるが、くるっと振り返ったとたんに大胆にあいた背中が見える。彼女の中性的なセクシーさを思いっきりフィーチャーしたドレスだ。
このように、女優とドレスの関係は切っても切りはなせない。自分の合ったドレスを選べば、受賞の瞬間が美しく歴史に焼き付けられる。逆に、一歩間違えば“ワーストドレッサー”のレッテルを貼られてしまう。それだけに、女優にとって、アカデミー賞でのドレス選びは死活問題だ。
そんななか、アカデミー賞関連のプレイベントとして毎年行われるファッションショーで、今年は「女優とドレスの相性」がテーマになった。
この「アカデミー賞ファッションショー」は取材陣だけを集めたショーである。毎年様々なテーマのもとに開催されるが、今年は、“レッドカーペットが最も似合う女優”8人を選出、それぞれに似合う今年のドレスを披露する、というテーマで行われた。
“レッドカーペットが最も似合う女優”のトップバッターとして登場したのは、永遠の憧れオードリー・ヘプバーン。彼女とユベール・ド・ジバンシーとで作り上げたヘプバーン・スタイル ファッションをビデオで上映。その後、ヘプバーンが今生きていたら、今年是非着て欲しいドレスを着て、モデルたちがキャットウォークを歩く。『ティファニーで朝食を』を彷彿とさせるようなスリムな黒のドレスを着たモデルが長いシガレットを持ち、映画から抜け出て来たそのままのアップにまとめたヘアスタイルで登場すると、会場中からため息が。
お次はグレース・ケリーのようなエレガンスを持つニコール・キッドマン。彼女にはクラシックでエレガントなドレスの数々が選ばれた。
だが、一番華やかになったのは、シャーリーズ・セロンがテーマになった瞬間。今春のファッション界のトレンドはビタミンカラーだそうだが、はっとするほど鮮やかなオレンジ色やレモン・イエローのドレスが登場し、会場は一気に春の花が咲いたような雰囲気に。
その他、ハル・ベリー、グウィネス・パルトロー、ヒラリー・スワンク、キャサリン・ゼタ・ジョーンズ、レニー・ゼルウィガーに似合うドレスがそれぞれ披露された。
また、今回のショーでは8人の女優以外にも、バレンティーノとアルマーニが、デザイナーとしてフィーチャーされた。キャとウォークを練り歩くカラフルなファッションの中で、黒や白をドラマチックに使った「アルマーニ・プリヴェ」のデザインは、やはり一際目を引く。そんなアルマーニのドレスを誰よりも着こなしている“ミューズ”として有名なのは、女優のジョディ・フォスター。が、実は彼女の方こそがアルマーニに出会ったことで、隠れていたクールで知的な魅力を思う存分ファッション表現できるようになったのだという。
このように、女優が相性の良いデザイナーと出会うことで、内側からの輝きをファッションとして“インサイド・アウト”し、どんどん視覚的に花開いていった過程を知るのは、非常に興味深いことではないだろうか。誰しも生まれたままの完璧な美を誇っていた訳ではないのだ。
スターのジュエリーの関係
さて、ではジュエリーの場合はどうだろう。今回のファッションショーにもジュエリーを提供しているマーティン・カッツ氏に聞いてみた。ビバリーヒルズでも有名なマーティン・カッツ ジュエリー店のデザイナーだ。
「もちろん、ジュエリーも本人のパーソナリティに似合うものを選ばないと。例えば、大ぶりのジュエリー。大胆な性格のサルマ・ハエックさんなどが付けたら似合いますが、おとなしい性格の女性が付けたら、宝石に負けてしまうんです」と語る。レッドカーペットを歩く女優は、何かの役を演じているのではなく、“その人自身”として登場する。したがって、ノミネートされた映画の中の登場人物のままに装ったりすると“宝石の方が目立つ”という場合もある。
カッツ氏はまたこうも付け加えた。
「『JUNO/ジュノ』でノミネートされたエレン・ページさん。まだ若くて初々しいですね。だからダイアがたくさんついたゴージャスなネックレスを見につけたら、まるでお母さんの宝石を借りてきたようになってしまいます。若いうちは、若さの魅力があるのですから、小ぶりのジュエリーでいいのです」
「もちろん、ジュエリーも本人のパーソナリティに似合うものを選ばないと。例えば、大ぶりのジュエリー。大胆な性格のサルマ・ハエックさんなどが付けたら似合いますが、おとなしい性格の女性が付けたら、宝石に負けてしまうんです」と語る。レッドカーペットを歩く女優は、何かの役を演じているのではなく、“その人自身”として登場する。したがって、ノミネートされた映画の中の登場人物のままに装ったりすると“宝石の方が目立つ”という場合もある。
カッツ氏はまたこうも付け加えた。
「『JUNO/ジュノ』でノミネートされたエレン・ページさん。まだ若くて初々しいですね。だからダイアがたくさんついたゴージャスなネックレスを見につけたら、まるでお母さんの宝石を借りてきたようになってしまいます。若いうちは、若さの魅力があるのですから、小ぶりのジュエリーでいいのです」
今年の流行
さて、女優とドレスやジュエリーとの愛称はわかったが、今年のトレンドはいったいどうなっているのだろう。
今回のファションショーのコーディネイター、パティー・スミス氏に聞いてみた。
「今年のトレンドはなんと言っても、鮮やかな色です。虹のように、様々な色が出回る年。そんな中での今年の黒のドレスは、例年よりドラマチックな強さを求められます」と、今回のファッションショーを裏付けるようなコメント。
多くの女優はすでにドレスを選んでいるようだ。が「どの女優さんがどんな色を着てくるかわかりますか?」と聞いたら、「それはもちろん、当日まで秘密よ」と、笑顔で流されてしまった。ドレスの色やデザインが重ならないよう細心の注意を払う、というレッドカーペットの舞台裏。今頃どんな情報戦や争奪戦が行われているのだろうか?
今回のファションショーのコーディネイター、パティー・スミス氏に聞いてみた。
「今年のトレンドはなんと言っても、鮮やかな色です。虹のように、様々な色が出回る年。そんな中での今年の黒のドレスは、例年よりドラマチックな強さを求められます」と、今回のファッションショーを裏付けるようなコメント。
多くの女優はすでにドレスを選んでいるようだ。が「どの女優さんがどんな色を着てくるかわかりますか?」と聞いたら、「それはもちろん、当日まで秘密よ」と、笑顔で流されてしまった。ドレスの色やデザインが重ならないよう細心の注意を払う、というレッドカーペットの舞台裏。今頃どんな情報戦や争奪戦が行われているのだろうか?
スターとヘアスタイルの関係
ドレス、ジュエリーと来て、最後の決め手はやはり髪。
「今年はストの影響で、レッドカーペットを歩く機会が少なかった。だから、今回のアカデミー賞は、思いっきり着飾るスターも多いだろう」と、予想するのは、スターのヘアメイクを担当するロイ・ティーラック氏。今回のファッションショーのヘアメイクも手がけている。
「本格的なレッドカーペットはこれが最初だから、往年のハリウッド女優のようなクラシックな髪型をする人も多いのでは」と語る。彼が担当するスターにもクラシックな髪型を勧めているそうだが、スターは老けて見えることを一番気にするものなので、やってくれるかどうか、とも話していた。
そう。スターにとっての悩みどころは、今風なヘアスタイルと、今まで似合っていたスタイルとのどちらを選ぶかだ。ずっと同じ髪形にしていれば、時代遅れになってしまう。しかし、トレンドを追っても、自分に似合わなければ逆効果だ。
「何はともあれ、授賞式当日に、きちんと手入れをした髪で来て欲しいですね。白髪は前もって染め、髪もカットして、当日僕が行ったときに、まとめたり、スタイリングするだけにして欲しい」とも。
いずれにしても、女優にとってのレッドカーペットは一大事業なのだ。
「今年はストの影響で、レッドカーペットを歩く機会が少なかった。だから、今回のアカデミー賞は、思いっきり着飾るスターも多いだろう」と、予想するのは、スターのヘアメイクを担当するロイ・ティーラック氏。今回のファッションショーのヘアメイクも手がけている。
「本格的なレッドカーペットはこれが最初だから、往年のハリウッド女優のようなクラシックな髪型をする人も多いのでは」と語る。彼が担当するスターにもクラシックな髪型を勧めているそうだが、スターは老けて見えることを一番気にするものなので、やってくれるかどうか、とも話していた。
そう。スターにとっての悩みどころは、今風なヘアスタイルと、今まで似合っていたスタイルとのどちらを選ぶかだ。ずっと同じ髪形にしていれば、時代遅れになってしまう。しかし、トレンドを追っても、自分に似合わなければ逆効果だ。
「何はともあれ、授賞式当日に、きちんと手入れをした髪で来て欲しいですね。白髪は前もって染め、髪もカットして、当日僕が行ったときに、まとめたり、スタイリングするだけにして欲しい」とも。
いずれにしても、女優にとってのレッドカーペットは一大事業なのだ。
今年のトレンド、大胆予想
それに対して、「スターは素敵にドレスアップする義務があるのよ」と、ファッション評論家のコージョー氏は手厳しい。“アメリカ版ピーコ”のような人物で、はっきり物を言う姿勢が人気の的だ。
「一流のデザイナーとスタイリストとヘアメイクが周りにつくんですからね。足が痛くなったって、がんばってハイヒールを履いて、きつくたって素敵なドレスを着るべきよ。スターは夢を売るのがお仕事なんですからね。ダサい格好でレッドカーペットを歩くなんて、言語道断!」とも。
そんなコージョー氏の今年のレッドカーペットのトレンド予想は、
「ハリウッドの30年代のミュージカル映画ジンジャー&ロジャースのようなドレスが多いと思うわ。カラフルなシフォンのドレスで、歩くとスカートがふわーと広がるの」
うーん、ということは、今年はテクニカラー時代のミュージカル映画のように、カラフルで楽しいレッドカーペットになるっていうこと?……なんだかワクワク度が増して来た。
アカデミー賞授賞式も、もうすぐ。ぜひ、華やかなレッドカーペットを見せてほしい!
「一流のデザイナーとスタイリストとヘアメイクが周りにつくんですからね。足が痛くなったって、がんばってハイヒールを履いて、きつくたって素敵なドレスを着るべきよ。スターは夢を売るのがお仕事なんですからね。ダサい格好でレッドカーペットを歩くなんて、言語道断!」とも。
そんなコージョー氏の今年のレッドカーペットのトレンド予想は、
「ハリウッドの30年代のミュージカル映画ジンジャー&ロジャースのようなドレスが多いと思うわ。カラフルなシフォンのドレスで、歩くとスカートがふわーと広がるの」
うーん、ということは、今年はテクニカラー時代のミュージカル映画のように、カラフルで楽しいレッドカーペットになるっていうこと?……なんだかワクワク度が増して来た。
アカデミー賞授賞式も、もうすぐ。ぜひ、華やかなレッドカーペットを見せてほしい!
text and photographs by Atsuko Kohata (Variety Japan LA)

アメリカ版ピーコ(?)のコージョー氏、抱腹絶倒のビデオインタビューもVideoカテゴリーでチェック。





























