
hot buzzで期待を煽ったスター監督☆来日!
「『ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-』の劇場公開は、署名運動で決まったらしい」
「LAで仕事をするときは、タランティーノの家に居候しているらしい」
「とにかく相当なオタクらしい」
2本目の長編監督作となる『ホット・ファズ~』で日本の劇場デビューとなるエドガー・ライト。知名度そのものは低めだけれど、これだけのhot buzz(噂)でこちらの期待を煽っての来日はスター監督の素質十分である。
「LAで仕事をするときは、タランティーノの家に居候しているらしい」
「とにかく相当なオタクらしい」
2本目の長編監督作となる『ホット・ファズ~』で日本の劇場デビューとなるエドガー・ライト。知名度そのものは低めだけれど、これだけのhot buzz(噂)でこちらの期待を煽っての来日はスター監督の素質十分である。
タランティーノと同じ匂いのする、希有な存在

(c)2006 Universal Pictures International. ALL LIGHTS RESERVED.
「ファンの署名で公開が実現したという経緯がとても嬉しいし、最高! 何より嬉しいのが、自分の映画を連れて来日できたってこと。でも、日本は大好きな国だから、理由がなんであれ来たい場所ではあるけどね(笑)」
署名運動は、日本ではDVDスルーされた長編デビュー作『ショーン・オブ・ザ・デッド』のファンの声が発端だった。ゾンビ映画をパロディではない笑いをもって描いた『ショーン〜』を観て、タランティーノはその才能を絶賛したという。
「クエンティンとのつきあいは、もう4年くらいになるかな。たしかに、ロスで仕事をするときは、彼の家に居候することもあるよ。彼の『デス・プルーフ in グラインドハウス』に『Don’t』というフェイク・トレーラー(予告編)で参加できたことや、彼と友だちであることは、僕にとっては非常に名誉なこと。というのも、僕は昔から彼の大ファンだったからね」
タランティーノが、小さなレンタルビデオショップのオタクな一店員だったことは今更言うまでもないエピソード。ひと言でオタクといっても、ひたすらマニアックな方向へ突っ走る永遠の鑑賞者タイプと、自分の好きなものを作品に詰め込んで、マニアではない人たちにも還元できるタイプがいるが、タランティーノはもちろん後者。溢れる映画愛を注ぎ込んだ作品とそのチャーミングな人柄で、“オタクではない人”を魅了することができた希有な存在のタランティーノと、ライトは同じ匂いを醸し出している。
「僕はものすごいオタクだし、熱狂的な文化の消費者といってもいいかもしれないね。映画、音楽、テレビ、コミック……特に、映画と音楽に関しては、同じくらいの熱量を消費しているよ。実際にプレイはしないけどね」
署名運動は、日本ではDVDスルーされた長編デビュー作『ショーン・オブ・ザ・デッド』のファンの声が発端だった。ゾンビ映画をパロディではない笑いをもって描いた『ショーン〜』を観て、タランティーノはその才能を絶賛したという。
「クエンティンとのつきあいは、もう4年くらいになるかな。たしかに、ロスで仕事をするときは、彼の家に居候することもあるよ。彼の『デス・プルーフ in グラインドハウス』に『Don’t』というフェイク・トレーラー(予告編)で参加できたことや、彼と友だちであることは、僕にとっては非常に名誉なこと。というのも、僕は昔から彼の大ファンだったからね」
タランティーノが、小さなレンタルビデオショップのオタクな一店員だったことは今更言うまでもないエピソード。ひと言でオタクといっても、ひたすらマニアックな方向へ突っ走る永遠の鑑賞者タイプと、自分の好きなものを作品に詰め込んで、マニアではない人たちにも還元できるタイプがいるが、タランティーノはもちろん後者。溢れる映画愛を注ぎ込んだ作品とそのチャーミングな人柄で、“オタクではない人”を魅了することができた希有な存在のタランティーノと、ライトは同じ匂いを醸し出している。
「僕はものすごいオタクだし、熱狂的な文化の消費者といってもいいかもしれないね。映画、音楽、テレビ、コミック……特に、映画と音楽に関しては、同じくらいの熱量を消費しているよ。実際にプレイはしないけどね」
使う曲の75%を決めてから、脚本を♪
サウンドトラックに自分の趣味を完全に反映させる傾向においてもタランティーノとライトは同類だ。驚くべきことに、『ホットファズ』はサントラで使う曲の75%を決めてから、脚本作りに入ったという。
「脚本を書きながらいろいろな曲を聴いていたら、残りの25%の選曲はほぼ決まっちゃったんだ。キンクス、T.レックス、アダム・アント、XTC……。ロバート・ロドリゲスは、僕が彼にトレーラーを作ってあげたお返しに、2曲も無料で提供してくれたんだよ。そうそう、日本のミュージシャンも大好きで……」
と、ピチカートファイブやギターウルフ、ファンタスティック・プラスティック・マシーンの名前を挙げたライト監督。コーネリアスのライブは7回観たことがあり、自身が演出したドラマ「Spaced」にもサントラとして使用したという。音楽も映画も、時代、国、ジャンルを問わずに摂取している彼は、自身の作品へのそれらの影響を隠さないどころか、むしろ、積極的にオマージュを捧げている。しかし驚くべきは、タランティーノもライトも、どんなに先陣への思慕をアピールしても、彼らが作る作品のテイストはオリジナルなスタイルが確立されているところだろう。
「僕のアイデンティティは、僕個人の作り出すビジュアルとユーモアのセンスにあると思う。その背景には、インターネットが文化をグローバル化したことがあるよね。僕自身、映画監督として国際的に活動していきたいし、撮るべき題材のある国に自分が足を運んで撮るということをしていくつもり。実際に、北米で撮ったこともあるし。ただ、どの国に行ったとしても、自分の文化的アイデンティティを失わない、ヒッチコック的なスタンスで映画を作っていきたいな」
「脚本を書きながらいろいろな曲を聴いていたら、残りの25%の選曲はほぼ決まっちゃったんだ。キンクス、T.レックス、アダム・アント、XTC……。ロバート・ロドリゲスは、僕が彼にトレーラーを作ってあげたお返しに、2曲も無料で提供してくれたんだよ。そうそう、日本のミュージシャンも大好きで……」
と、ピチカートファイブやギターウルフ、ファンタスティック・プラスティック・マシーンの名前を挙げたライト監督。コーネリアスのライブは7回観たことがあり、自身が演出したドラマ「Spaced」にもサントラとして使用したという。音楽も映画も、時代、国、ジャンルを問わずに摂取している彼は、自身の作品へのそれらの影響を隠さないどころか、むしろ、積極的にオマージュを捧げている。しかし驚くべきは、タランティーノもライトも、どんなに先陣への思慕をアピールしても、彼らが作る作品のテイストはオリジナルなスタイルが確立されているところだろう。
「僕のアイデンティティは、僕個人の作り出すビジュアルとユーモアのセンスにあると思う。その背景には、インターネットが文化をグローバル化したことがあるよね。僕自身、映画監督として国際的に活動していきたいし、撮るべき題材のある国に自分が足を運んで撮るということをしていくつもり。実際に、北米で撮ったこともあるし。ただ、どの国に行ったとしても、自分の文化的アイデンティティを失わない、ヒッチコック的なスタンスで映画を作っていきたいな」
ジョン・ウーや『ゴジラ』へのオマージュが満載
前作に引き続き、脚本、主演を務めたサイモン・ペッグとのクリエイター・コンビによる『ホットファズ~』の舞台は、「Village of the Year(イギリス国内最優秀の村)」に何度も輝いている、美しく、安全で、住みやすい村(ロケ地はライトが生まれ育った「退屈な村」)。優秀すぎるがゆえに、ロンドンからこの僻地に左遷された主人公ニコラス・エンジェルは、平和な村に漂うきな臭さを感知して捜査を開始する。
「ポリス・ムービーそのものは、ジャンルとしてはシリアスだよね。そのシリアスな状況に対するキャラクターのリアクションが、笑いを作る。この映画で言えば、穏やかな英国的風景の中では絶対に起こりえないハリウッド映画ばりのアクションシーンが、最後の30分で全て起きてしまうところ。そこがおかしさじゃないかな」
かく言うアクションシーンはたしかにハリウッド映画ばり! 風景を切り裂くように二丁拳銃で画面に迫り来るのはなんと、自転車に乗った老婆だが。そこに白い鳩が飛んではいなくとも、これがジョン・ウーへのオマージュであることは明らかだ。また、ミニチュアの庭園を踏みにじっての格闘シーンは東宝映画『ゴジラ』シリーズへのオマージュであると、ライト自身が明言している。自分の好きなものばかりを盛り込んだこの作品はなんと、ラブコメで知られるワーキングタイトルが配給を手がけている。
「なんだか皮肉な話なんだけど、僕たちは最初、“アンチ・ワーキングタイトルで行こうぜ”というスタンスで映画を作っていたんだ。ロマンチックコメディに見せかけて、登場人物が全員死んじゃう、みたいな(笑)。そのジョークをワーキングタイトルがわかってくれて、付き合いが始まった。こことはあと2本作る契約をしているよ」
「ポリス・ムービーそのものは、ジャンルとしてはシリアスだよね。そのシリアスな状況に対するキャラクターのリアクションが、笑いを作る。この映画で言えば、穏やかな英国的風景の中では絶対に起こりえないハリウッド映画ばりのアクションシーンが、最後の30分で全て起きてしまうところ。そこがおかしさじゃないかな」
かく言うアクションシーンはたしかにハリウッド映画ばり! 風景を切り裂くように二丁拳銃で画面に迫り来るのはなんと、自転車に乗った老婆だが。そこに白い鳩が飛んではいなくとも、これがジョン・ウーへのオマージュであることは明らかだ。また、ミニチュアの庭園を踏みにじっての格闘シーンは東宝映画『ゴジラ』シリーズへのオマージュであると、ライト自身が明言している。自分の好きなものばかりを盛り込んだこの作品はなんと、ラブコメで知られるワーキングタイトルが配給を手がけている。
「なんだか皮肉な話なんだけど、僕たちは最初、“アンチ・ワーキングタイトルで行こうぜ”というスタンスで映画を作っていたんだ。ロマンチックコメディに見せかけて、登場人物が全員死んじゃう、みたいな(笑)。そのジョークをワーキングタイトルがわかってくれて、付き合いが始まった。こことはあと2本作る契約をしているよ」
数々の噂に包まれたその素顔は、“映画における笑い”について明快に解答できる明晰さと、観客を楽しませたいという情熱を併せ持つ青年監督だった。
「僕は、いかにもハリウッド、という映画だけが映画だとは思っていない。僕自身、いろいろな国の映画を観て、その国の文化を知ることがとても楽しいんだ。そういう意味で、ロケ地も、役者も、そこに描かれている文化や風習も、とてもドメスティックな映画である『ショーン・オブ・ザ・デッド』と『ホットファズ』が、世界各国の観客をエンターテインできたことはとても励みになるし、誇りに思う。これからも、そういう作品を作っていけたらいいなと思っているよ」
エドガー・ライト
1974年イギリス生まれ。14歳で初のコメディ映画を制作。その後も創作活動を続け、99年から放送されたテレビのコメディ番組「Spaced」で、イギリス・コメディ界で最もエキサイティングな若手監督としての地位を不動のものにする。長編デビュー作『ショーン・オブ・ザ・デッド』は世界中でヒット。抜群の音楽センスを活かし、シャロット・ハザレイの「Bastardo」のPVなども手がけている。
「僕は、いかにもハリウッド、という映画だけが映画だとは思っていない。僕自身、いろいろな国の映画を観て、その国の文化を知ることがとても楽しいんだ。そういう意味で、ロケ地も、役者も、そこに描かれている文化や風習も、とてもドメスティックな映画である『ショーン・オブ・ザ・デッド』と『ホットファズ』が、世界各国の観客をエンターテインできたことはとても励みになるし、誇りに思う。これからも、そういう作品を作っていけたらいいなと思っているよ」
エドガー・ライト
1974年イギリス生まれ。14歳で初のコメディ映画を制作。その後も創作活動を続け、99年から放送されたテレビのコメディ番組「Spaced」で、イギリス・コメディ界で最もエキサイティングな若手監督としての地位を不動のものにする。長編デビュー作『ショーン・オブ・ザ・デッド』は世界中でヒット。抜群の音楽センスを活かし、シャロット・ハザレイの「Bastardo」のPVなども手がけている。
『ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-』
●原題:HOT FUZZ/07年/イギリス、フランス/120分/7月5日から、渋谷シネマGAGA!ほか日本公開開始
●配給:ギャガ・コミュニケーションズ
photographs by Keiju Takenaka,text by Takako Sunaga
●原題:HOT FUZZ/07年/イギリス、フランス/120分/7月5日から、渋谷シネマGAGA!ほか日本公開開始
●配給:ギャガ・コミュニケーションズ
photographs by Keiju Takenaka,text by Takako Sunaga
















































