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ドリームワークスCEO、3-D化遅れる劇場を批判

2008/05/01
ジェフリー・カッツェンバーグ
ジェフリー・カッツェンバーグ
 ドリームワークス・アニメーションのジェフリー・カッツェンバーグCEOが4月29日(火)、収支報告の席で全米の映画館にデジタル映写機が普及しない現状に、Regal、Cinemark、AMCという3大映画館チェーンを名指しで批判した。

 「いまこの瞬間にも話し合いが進んでいるが、ビッグ3を説得し、具体的な行動を取らせるのは至難の業で、これまでの彼らの態度には落胆していると言わざるを得ない」。

 ドリームワークス・アニメーションは2009年3月27日に全米公開予定の3-D映画 “Monsters VS. Aliens”を抱えている。

 3-D映画を上映するためにはまず、劇場の上映システムをデジタル化することが不可欠だが、現時点でデジタル上映設備が整っている劇場は全米で1000スクリーンにも満たない。

 “Monsters VS. Aliens”の上映までに、デジタル映写機の設置劇場を5000スクリーンまで増大させることを目標に掲げてきたカッツェンバーグだが、「もし今後30日間で行動を起こさなければ、目標が実現できなくなってしまう」と危機感を募らせている。

 劇場チェーン側がデジタル映写機の導入に二の足を踏むのは、その高額なコストにある。そのため、映画スタジオ側が、設置費用をある程度負担する方向で話が進んでいる。具体的には、スタジオ側が「ヴァーチャル・プリント代」を支払うという案である。デジタル映写機で映画を上映する際、従来のようなフィルムのプリントは必要ない。そこで、映画スタジオ側が必要のなくなったプリント代を、そのまま映画館チェーンに支払う、というシステムだ。

 双方、この案に大筋で合意しているものの、劇場ビッグ3の合弁企業は11億ドルの融資を受けるために、このヴァーチャル・プリントの契約書を先に作成しなければならず、工事に取り掛かれない状態が続いている。

 今後、2週間のあいだに再交渉が行われる予定。

 一方、劇場主の団体である全米劇場経営者協会(NATO)の代表ジョン・フィシアンは、劇場のデジタル化の遅れは、スタジオ側に完全な協力体制がないからだと指摘しており(4月15日関連記事)、双方が非難し合っている状態といえる。

 09年は、同作のほかにも、ジェームズ・キャメロン監督の“Avatar”や、米フォックスの“Ice Age: Dawn of the Dinosaurs”、米ディズニー/ピクサーの“UP”、ディズニーの『クリスマス・キャロル』など、注目の作品がぞくぞく公開される「3-D映画元年」として期待されている。

 しかし、カッツェンバーグほどデジタル映写機の普及を強く願っている人物はいない。ドリームワークスは、同作以降、すべての作品を3-Dで製作しているため、デジタル映写機の普及は死活問題だからだ。

 4月30日に日本では、初のフル3-D映画『センター・オブ・ジ・アース 3D』が、特殊メガネの不具合を理由に公開を無期延期とする発表があったばかり(関連記事)。今後増加する3-D作品を上映するためのデジタル化に関する問題は、日本にとっても他人事ではない。

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