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ニューラインのもたらす映画セールス市場への影響は?

2008/05/09
 ニューライン・シネマ作品の海外配給をワーナー・ブラザースが行うことになり、今年のカンヌのマーケットでは、全世界のバイヤーが大きなシフトチェンジを余儀なくされそうだ。しかし、ほかのセールス会社にとってはこれが絶好の機会となっているようだ。

 ニューラインは、イギリス、フランス、スカンジナビア、スペイン、南アフリカ、ギリシャ、メキシコ、オーストラリア、ニュージーランドといった地域では、大体において2009年末まで独立系配給会社との契約が残っている。

 しかし、それ以外の地域の配給会社、または2010年以降の作品の買い付けを考えている会社は、これまでニューラインが供給していたようなスタジオ・レベルの作品を今月のカンヌのマーケットで見つけることが出来るのだろうか。

 この状況は、かつてのニューラインのライバル会社にとっては、もちろん悪い話ではない。特に、スターバリューのある作品を供給できるセールス担当者たちにとっては、飢餓感を持つバイヤーたちにスタジオ・レベルの作品をアピールする絶好のチャンスである。

 QEDのセールス部門の代表キム・フォックスは、「私たちにとってはいい機会ですから、より大きな作品を用意しようと考えています」と話す。「何年もの間、(ニューラインから)作品を買い続けてきたバイヤーたちは、新しいパートナーを模索していますが、(セールス側が)大規模な作品を持っている必要があります」。

 同社がカンヌで売り出している作品には、オリヴァー・ストーン監督がジョージ・ブッシュ大統領を描く “W”、ピーター・ジャクソンが製作するSF作品 “District 9”、ミラ・ジョヴォヴィッチ主演のスリラー “A Perfect Getaway”など、話題作が揃う。

 エッセンシャルの代表ジェリー・ハウスファーターもリチャード・ロンクレイン監督、レニー・ゼルウィガー主演作 “My One and Only”を引っさげ、「間違いなく絶好の機会」と意気込みを見せる。

 一方、アメリカ国内での配給事業に本格的に乗り出したサミット・エンタテインメントにとっては、以前の様に海外セールスを積極的に行うという動きはなく、ニューラインのセールス撤退にも浮き足立つ様子はない。

 同社の共同CEOのパトリック・ワックスバーガーは「(以前より)やることが減った」と話すが、他の製作会社による作品のセールスも引き続き行っており、テレンス・マリック監督のショーン・ペンブラッド・ピット主演作 “Tree of Life”や、ロマン・ポランスキー監督がロバート・ハリスの小説を映画化する “The Ghost”などはバイヤーの注目を集めそうだ。

 また、マンデイト・ピクチャーズが自社の作品と同時にライオンズゲイトの作品のセールスを行うことになったことも、ライバル会社の意欲をそそる動きのひとつである。

 ボールド・フィルムズの共同社長ゲイリー・マイケルは、「我が社の製作ペースが速まってきたこともあり、自社作品のセールスを行うことがより大きな意味を持ちます。ニューラインがセールスを行わないこと、マンデイトとライオンズゲイトが提携したこと、サミットが以前より国内に集中していることは、我々にとって良い機会です。1000万ドルから3000万ドル規模の商業的作品を製作し、ニッチ・マーケットのスィートスポットを狙います」と話す。

 その他、「これ以上ないタイミング」と言うフィルム・デパートメントも、ジェラルド・バトラー主演のスリラー “Law Abiding Citizen”、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ主演 “The Rebount”といった作品をセールスする。

 ちなみに、ニューライン・インターナショナルの代表カメラ・グラノは『センター・オブ・ジ・アース 3-D』の上映のためカンヌへは赴くものの、セールスは行わないという。

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