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悩めるワインスタインCo.に光
ミュージカル大作“Nine”に共同出資社現る

2008/07/10
ハーヴェイ・ワインスタイン
ハーヴェイ・ワインスタイン
 製作費8000万ドルを注ぎ込むワインスタインCo.のミュージカル大作で、ロブ・マーシャル監督の“Nine”(5月16日関連記事)に、ライアン・カヴァーノのRelativity Mediaが共同出資することになった。
 
 フェデリコ・フェリーニの『8 1/2』を基にしたミュージカルの映画化となる同作は、ダニエル・デイ=ルイスペネロペ・クルスニコール・キッドマンらの主演で、今秋にいよいよ撮影開始される。米脚本家組合のストライキで製作延期を強いられたり、出演が決まっていたハビエル・バルデムがオスカー受賞後に降板したりするなど問題続き。そんな中、マーシャル監督も長年所属していたICMから離脱していた。

 また、ハーヴェイ・ワインスタインはお抱えの奇才クエンティン・タランティーノ監督が長年情熱を傾けてきた第2次世界大戦を舞台にしたマカロニ・ウエスタン“Inglorious Bastards”でも、共同出資者を募っているそうだ。ワンスタインCo.が北米配給するこの作品は、来年のカンヌ映画祭までの完成が望まれている。

 これら2つの大作のほかに、ワインスタインCo.では山積する懸案事項で多忙を極めているようだ。まず深刻な悩みとなっているのは、自社作品(7割の権利所有)の価値が下落したこと。同社は、ジャッキー・チェンジェット・リーが共演した『ドラゴン・キングダム』(北米興収約2500万ドル)と、共同出資したシルヴェスター・スタローンの『ランボー 最後の戦場』(同約4300万ドル)を公開したが、両作品とも期待された動員が得られなかった。また、マイケル・ムーアのアカデミー賞候補ドキュメンタリー『シッコ』も、興収は2500万ドルにとどまった。

 さらにロバート・ロドリゲス、タランティーノ両監督の競作『グラインド・ハウス』、スカーレット・ヨハンソン主演の“The Nanny Diaries”、アカデミー賞の有力候補といわれる”The Great Debaters”も予測を下回った。サンダンス映画祭で買い付けた『さよなら。いつか分かること』も、散々な興行結果だった。

 新作関連では、ムーア監督がドキュメンタリー『華氏911』の続編について、ライバル会社のオーバーチュアー・フィルムズとパラマント・ヴァンテージと契約を結んでいる(5月14日関連記事)。ワインスタインCo.の広報は、「ブッシュ大統領が退任して6カ月たってからでは意味がないので、作品を今年の大統領選挙の前に公開するという契約がありました」と説明している。関係筋によると、製作費は2000万ドルといわれ、同社はそれに二の足を踏んだと見られる。

 一方、長い関係を保っているウディ・アレン監督から獲得した“Vicky Cristina Barcelona”がカンヌ映画祭で脚光を浴び、主演のハビエル・バルデムとペネロペ・クルスのアカデミー賞候補への呼び声が高いのは明るい話題だ。ビジネス的に成功が見込まれるセス・ローガン主演の”Zack and Miri Make a Porno”は、その公開を待望されている。

 海外ではジョン・キューザック主演の“Shanghai”の撮影がタイで続いている。当初、中国での撮影が計画されていたが、内容に不満を抱いた中国当局に拒否された。

 同社は6月に、新契約の数々について発表したが、同社初となるテレビ番組の企画開発も含まれていた。また、ファッション業界のリアリティ番組“Project Runway”のケーブル局Life Timeへの売却は周知の事実だが、これには多くの関連素材が含まれており、売却総額は200万ドルに上るという。

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