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波乱含みのスタート、日本で新配給会社が発足

2007/11/12
 東北新社と東急レクリエーションが、共同で新しい配給会社を設立することがわかった。
 東北新社は、洋画の日本語版製作で知られる。最近では、邦画への出資や洋画の買い付け、配給など、映画事業へも積極的な姿勢を見せている会社。東急レクリエーションは、都内で新宿ミラノ、渋谷東急などを運営、地方では109シネマズのシネコンを展開している大手興行会社。新会社の社名はゴー・シネマで、社長には東急レクリエーションの会田郁雄専務が就任する。12月に発足の予定だ。

 設立に関し、両社の思惑はそれぞれ違っている。東北新社は、これまでも『陰陽師』の製作、『ディープ・ブルー』の買い付け・配給、今年は『マリー・アントワネット』の買い付けなどを行って成果を上げてきたが、いち配給会社としての位置付けとしたら、単館興行中心の会社というイメージが強かった。今回の新会社設立は、そこからの脱皮だろう。製作や買い付け作品の配給を自社のハンドリングのなかで行う、ギャガやアスミック・エースといった国内資本の配給会社に近い位置を目指す意向があると見られる。

 興行会社の東急レクリエーションは、それとは事情がかなり違う。そもそも作品を上映する側だから、本来なら配給に関わる必要はない。配給事業への進出は、興行との連動を意図する新たな事業体を目指す方向性が考えられる。ヒットしそうな強い作品を新会社で確保し、そうした作品を自社系の劇場で上映する。
 実はこれは、今年も多数のヒット作品を出している東宝がすでに行っていることだが、今回のケースは興行側からの“配給と興行一元化”への部分的なアプローチとも言える。

 ただ、興行チェーンを一緒に組んでいる松竹や他の邦画大手などは、新会社にあまりいい印象を持っていないという。邦画を集中的に配給されたら、新たなライバルが登場することになるわけだから、それは当然だろう。今後、配給の新たな再編の起爆剤になるのか、映画界の注目度は高いが、最初に配給されることになっていた邦画の話題作は、急遽別の配給会社に変わったという。波乱含みのスタートと言えようか。

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