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中国のハリウッド映画上映禁止政策 過去最も厳しく

2007/12/07
フォン・シャオガン(馮小剛)監督 “The Assembly”(『集結号』)
フォン・シャオガン(馮小剛)監督 “The Assembly”(『集結号』)
 中国政府は去る12月1日(土)より、ハリウッド映画の上映を禁止したようだ。これは少なくとも2月末まで続くが、5月まで継続される可能性もあるという。

 中央政府の命令は、映画・ラジオ・テレビ監督庁や映画省より上のレベルから発せられたものだという。通常はこれらの省庁が映画業界の方針や適用を担当しているが、今回の決定は宣伝省内から生じた。

 米スタジオのアジア・中国支社は、2008年の最初の2カ月は中国での公開枠をもらえないことになる。

 決定の主な要因は、アメリカの通商政策との意見の相違、そして最近のアメリカ映画の成功と中国映画への出費などだといわれている。

 スタジオの配給担当者の中には、中国政府はよく停止期間を変えることがある、と不安を口にする者もある。

 例年なら、スタジオ各社の作品は、この時期までに、来年の割当制度の資格に承認された作品が決まっているはずである。割当制度では、収入を分けることを条件に、年20本の外国映画の公開が許可されている。しかし、今年は検閲委員会がハリウッド映画を試写することさえないという。

 本来ならば2008年1月と2月に上映されることになっていたであろうハリウッド映画は、ディズニーの『魔法にかけられて』、ドリームワークスの『ビー・ムービー』、パラマウントの『スターダスト』、そしてワーナーの『ベオウルフ 呪われし勇者』の4本。

 また、ソニーの『幸せのちから』も検閲を通過していたが、公開が出来ない状況になっている。

 この過激な決定には3つの理由があり、政治と業界の問題が絡み合っている。

 理由の1つは、中国が経済的、軍事的、また、政治的にも勢力を持つにつれ、中国とアメリカ間での亀裂が拡大していることを、この上映禁止が象徴しているというもの。中国は先日、アメリカが台湾に武器を輸出を計画していることに対し、不快感を訴えており、また、米連邦議会がダライ・ラマを表彰したことについても異議を唱えている。

 2つ目は、スタジオの関係者が米国通商代表部を説得し、世界貿易機関を通して、知的財産の保護と市場参入に関し、中国への措置を願い出たことへの報復とも見られている。

 そして3つ目に、こうした上映禁止によって、中国政府は自国の映画が少なくとも年間の興行収入の半分を占めるように配慮(スクリーン・クォーター)する、通常の措置をとったということ。

 しかし、この3つ目の説明には無理がある。というのは、この夏、ハリウッド作品
は中国で大ヒットをあげており、中国作品が2007年度の興行収入で 50%を越えると
いうことは難しいからである。この夏上映された作品には『トランスフォーマー』
『パイレーツ・オブ・カリビアン:ワールド・エンド』、『スパイダーマン3』など
があり、中でも『トランスフォーマー』は、米国以外の興行では3位。中国史上で
は、『タイタニック』に次いで2位の成績を挙げている。

 しかし、『ボーン・アルティメイタム』と『ダイ・ハード 4.0』は両方とも11月12
日の公開と決められ、それぞれ150館と限られた公開になった。ほとんどのハリウッ
ド映画は500館規模の上映となるのが普通である。

 来週公開される中国映画は ピーター・チャン(陳可辛)監督、アンディ・ラウ(劉徳華)、ジェット・リー(李連杰)、金城武主演の“Warlords”(『投名状』)で、900館での上映。また、12月20日に公開される、釜山映画祭のオープニングを飾ったフォン・シャオガン(馮小剛)監督の “The Assembly”(『集結号』)は800館以上で公開される予定となっている。

 今年行われた上映禁止は、6月20日から7月11日、7月21日から8月12日、9月15
日から10月30日、そして今回、と4回にものぼる。12月の上映禁止は例年のことで予
想がされていたが、2月末まで続くというのは関係者にとっても驚きだったという。

 ただし、この上映禁止は文書では通告されておらず、中国の興行主たちは先週のコン
ベンションで知らされたという。事実上、興行と配給で独占状態を保っているチャイ
ナ・フィルム・グループのスポークスマンは、米バラエティ紙の取材に対し、上映禁
止という事実はない、と回答した。

 ある関係者は、「これはアメリカ映画に対してだけの措置。他の国の会社の配給作品には影響がありません」と話す。

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