なぜ起こる!? 話題作公開ラッシュ
アメリカでは今年5月から前代未聞の公開ラッシュが始まる。5月には、『スピード・レーサー』『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』『ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛』“Iron Man”と、ビッグ・バジェットのメジャー作品が4本も公開される。そして、このようなラッシュが夏まで続く。同じ時期に、大作の公開が重なると、観客の取り合いになってしまうのではといった懸念もあり、業界関係者たちは、この公開ラッシュの行方を固唾を呑んで見守っている。
この5月は『スピード・レーサー』など上記の4作品以外にも、『セックス・アンド・ザ・シティ』などのメジャー公開映画が5本、そのほかにも14本のアート系などの作品があり、全部で31本もの作品が公開される。これは、前代未聞の本数だ。
なぜ、このようなラッシュが今年に入って起きているのか? これには、去年の数字が影響している。
去年の5月に『スパイダーマン3』『シュレック3』と『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』が同時期に公開されたが、業界関係者の不安をよそにそのどれもがオープニング・ウィークエンドで1.1億ドル(約112億円) 以上の興行収入を得ることができ、アメリカ国内の興行収入は3億ドル(305億円)を超えた。この成功を前例にとり、今年の映画会社はたくさんの映画を同じ時期にぶつけてきたのだ。
では、なぜ5月にメジャーな映画がここまで集中するのか。それは、アメリカでは、夏休み映画の公開が5月から始まるからである。
この5月は『スピード・レーサー』など上記の4作品以外にも、『セックス・アンド・ザ・シティ』などのメジャー公開映画が5本、そのほかにも14本のアート系などの作品があり、全部で31本もの作品が公開される。これは、前代未聞の本数だ。
なぜ、このようなラッシュが今年に入って起きているのか? これには、去年の数字が影響している。
去年の5月に『スパイダーマン3』『シュレック3』と『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』が同時期に公開されたが、業界関係者の不安をよそにそのどれもがオープニング・ウィークエンドで1.1億ドル(約112億円) 以上の興行収入を得ることができ、アメリカ国内の興行収入は3億ドル(305億円)を超えた。この成功を前例にとり、今年の映画会社はたくさんの映画を同じ時期にぶつけてきたのだ。
では、なぜ5月にメジャーな映画がここまで集中するのか。それは、アメリカでは、夏休み映画の公開が5月から始まるからである。
アメリカの夏休みは5月にスタートする?
アメリカの学生の夏休みは6月中旬から9月の第一週までと、日本より1カ月早くスタートする。そのため、アメリカの夏休み映画の公開は、もともとは5月最終の月曜日、メモリアル・デーという祝日にスタートしていた。ところが、10年ほど前から、この期間に公開される映画が混み合ってきたため、夏休み映画の公開が前倒しになってきたのだ。今では、5月の第一週の週末が夏休み映画のスタート日、というのがハリウッド業界関係者たちの常識となっている。
さて、そんな夏休み映画。今年は、ビッグ・バジェットのメジャー作品だけでも、去年の18本から7本も増えて25本。これは、毎週末、メジャー作品が2本ずつ公開されるという異常事態を意味する。
さらに6月にはガチンコ公開が2回も起きる。
例えば、6月20日。この日には、昔の人気テレビシリーズ「それ行けスマート」の映画化作品『ゲット・スマート』(『プラダを着た悪魔』のアン・ハサウェイとスティーヴ・カレル主演)をワーナー・ブラザースが公開。と同時に、『オースティン・パワーズ』で有名なマイク・マイヤーズ主演のコメディ“The Love Guru”をパラマウントが公開する。両方ともコメディで、ターゲット層が似ている作品だけに、厳しい競争が予想される。
また、6月13日には、20世紀フォックスがM・ナイト・シャマランの『ハプニング』を、そして、ユニバーサルは超人ハルクを描いた作品“The Incredible Hulk”を公開する。シャマランの作品のほうがターゲット層の年齢が上かもしれないが、それでも、若い男性を中心とした観客層という意味では重なるわけだ。
ハリウッド業界人は皆、『ゲット・スマート』か“The Love Guru”のどちらかが公開日をずらすだろうと思っていたが、他にずらせる日にちがないのが現状だ。
「最近、映画の本数が多すぎて、他の映画とぶつかってしまうことが多いのです」と語るのは、ワーナー・ブラザース映画のアメリカ国内の配給を担当する社長のダン・フェルマン。
「でも、ボックス・オフィスが拡張することだってある。だから、この2作品が両方とも成功する可能性だって、大いにありうるんです」と、去年の5月の例を引き合いに出す。事実そう思っている映画会社も多い。
さて、そんな夏休み映画。今年は、ビッグ・バジェットのメジャー作品だけでも、去年の18本から7本も増えて25本。これは、毎週末、メジャー作品が2本ずつ公開されるという異常事態を意味する。
さらに6月にはガチンコ公開が2回も起きる。
例えば、6月20日。この日には、昔の人気テレビシリーズ「それ行けスマート」の映画化作品『ゲット・スマート』(『プラダを着た悪魔』のアン・ハサウェイとスティーヴ・カレル主演)をワーナー・ブラザースが公開。と同時に、『オースティン・パワーズ』で有名なマイク・マイヤーズ主演のコメディ“The Love Guru”をパラマウントが公開する。両方ともコメディで、ターゲット層が似ている作品だけに、厳しい競争が予想される。
また、6月13日には、20世紀フォックスがM・ナイト・シャマランの『ハプニング』を、そして、ユニバーサルは超人ハルクを描いた作品“The Incredible Hulk”を公開する。シャマランの作品のほうがターゲット層の年齢が上かもしれないが、それでも、若い男性を中心とした観客層という意味では重なるわけだ。
ハリウッド業界人は皆、『ゲット・スマート』か“The Love Guru”のどちらかが公開日をずらすだろうと思っていたが、他にずらせる日にちがないのが現状だ。
「最近、映画の本数が多すぎて、他の映画とぶつかってしまうことが多いのです」と語るのは、ワーナー・ブラザース映画のアメリカ国内の配給を担当する社長のダン・フェルマン。
「でも、ボックス・オフィスが拡張することだってある。だから、この2作品が両方とも成功する可能性だって、大いにありうるんです」と、去年の5月の例を引き合いに出す。事実そう思っている映画会社も多い。
各社とも早めに印象的な宣伝を展開
しかし、さすがにメジャーな作品が4本も5月にひしめく事態はこれまでない。そのために、各映画会社はその宣伝に必死だ。
例えば、パラマウントとマーヴェル・コミックスは、去年の夏のコミック・コンベンションからすでに“Iron Man”の宣伝を始めているし、ディズニーも『ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛』のCMをスーパーボウルの中継で流している(ディズニー作品としては異例)。これは、今回の『ナルニア』は少しダークで、前作よりも高い年齢層の若者がターゲットであることをアピールするためだ。
また、ワーナー・ブラザースは、『スピード・レーサー』の予告編などをどんどん上映し、もとはアニメではあるが、大人も十分楽しめる実写映画であることをアピールしている。もちろん、『マトリックス』のウォシャウスキー兄弟が監督していることも。
また、ワーナーはこの作品の販売促進のため、マクドナルドや大手食品メーカーのジェネラル・ミルズ、ディスカウント百貨店のターゲットなどと提携し、8000万ドル(81億円)の収入を得ている。玩具メーカーのマテル社とも、ミニチュアのレースカーなど、数々の『スピード・レーサー』グッズを製造するそうだ。また、ワーナーは『スピード・レーサー』のビデオゲームを自社で製作する。
一方、パラマウントも負けていない。『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』の販売促進のために、グリーティング・カードで有名なホールマーク社や玩具メイカーのハスブロや、またハンバーガー・チェーン店のバーガーキングや、菓子やペットフードで知られるマーズ社とタイアップする。プロデューサーのジョージ・ルーカスやスピルバーグは秘密主義をマーケティングの戦略のひとつと考えているようだが、いったいどのような戦略で出てくるのか、楽しみだ。
さあ、5月から始まる公開ラッシュ。それぞれが今、スタートラインに立って、エンジンをかけ始めたところだ。このレースの勝敗はいかに!?
例えば、パラマウントとマーヴェル・コミックスは、去年の夏のコミック・コンベンションからすでに“Iron Man”の宣伝を始めているし、ディズニーも『ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛』のCMをスーパーボウルの中継で流している(ディズニー作品としては異例)。これは、今回の『ナルニア』は少しダークで、前作よりも高い年齢層の若者がターゲットであることをアピールするためだ。
また、ワーナー・ブラザースは、『スピード・レーサー』の予告編などをどんどん上映し、もとはアニメではあるが、大人も十分楽しめる実写映画であることをアピールしている。もちろん、『マトリックス』のウォシャウスキー兄弟が監督していることも。
また、ワーナーはこの作品の販売促進のため、マクドナルドや大手食品メーカーのジェネラル・ミルズ、ディスカウント百貨店のターゲットなどと提携し、8000万ドル(81億円)の収入を得ている。玩具メーカーのマテル社とも、ミニチュアのレースカーなど、数々の『スピード・レーサー』グッズを製造するそうだ。また、ワーナーは『スピード・レーサー』のビデオゲームを自社で製作する。
一方、パラマウントも負けていない。『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』の販売促進のために、グリーティング・カードで有名なホールマーク社や玩具メイカーのハスブロや、またハンバーガー・チェーン店のバーガーキングや、菓子やペットフードで知られるマーズ社とタイアップする。プロデューサーのジョージ・ルーカスやスピルバーグは秘密主義をマーケティングの戦略のひとつと考えているようだが、いったいどのような戦略で出てくるのか、楽しみだ。
さあ、5月から始まる公開ラッシュ。それぞれが今、スタートラインに立って、エンジンをかけ始めたところだ。このレースの勝敗はいかに!?






















































