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トリビューン社をロック魂で革新
米大手新聞社がCIOにラジオ業界の大御所を抜擢

2008/03/24
オノ・ヨーコと一緒のリー・エイブラムス
オノ・ヨーコと一緒のリー・エイブラムス
 トリビューン社のチーフ・イノベーション・オフィサー(CIO)に新しく就任するリー・エイブラムスが、社員に向け最初の“指示書”を提示したときに返ってきた反応は、興奮・驚きに加え「はぁ?」という疑問符だった。そしてこの疑問符は、新ポストに就いたエイブラムス自身が想定していたリアクションでもある。

 XMサテライト・ラジオのチーフ・クリエイティブ・オフィサーであり、ラジオ業界のベテランでもあるエイブラムスは今月、トリビューン社の将来を導くことになるかもしれない“指示書”を発表。自分の経歴が“ロックンロールにどっぷり”だと認識したうえで、「ニュースと情報は新しいロックだと固く信じている」と結んだ。

 エイブラムスは、自らに不足しているジャーナリズムと地元テレビ局での経験が、逆にそれ以外のビジネスの立て直しの強みになるとの信念を持っている。問題の“指示書”は、ジム・ロメネスコのメディア情報サイトに掲載された。指示書は、現代のメディア・ビジネスと、“ミッチ・ミラーとパティ・ペイジが、ロックに定位置を譲った”時代の1952年の音楽界とを比較している。

 「私が言いたい新しいロックとは、エルヴィスやジェームス・ディーンではない。ロックの創始者たちが持っていた勇気を、再び奮い起こすことだ。トリビューン社ならばロックが音楽界でやったことを、ニュース/情報/エンタテインメント業界で巻き起こすことができる。レイ・チャールズ、ボブ・ディラン、ビートルズ、そしてU2になることもできるのだ」。

 またエイブラムスは「最も憤りを感じるのは、ポップ・カルチャーの従弟とでも言うべきジャンク・カルチャーだ。個人的な見解だが、トリビューン社をジャンク・カルチャーから救うことが最優先事項だと感じている。ウェブサイトもテレビのニュースチャンネルも、まだまだ改善の余地がある。しかし何よりも新聞! 今を生きる世代の文化として新聞を活性化し続けなければならない。取り組み方次第で、アメリカという国を賢くすることができる。エリートにするのではなく賢くするのだ」と、補足事項として独自の理論を展開している。

 音楽との類似点の羅列は、まだまだ止まらない。「我々に必要なのはソウルだ。大企業で持っている会社は少ないし、ましてや多くのメディア企業に欠如している。我々がそれを持ったら、無形の強さを手に入れることになる。歴史的に見ても、偉大な企業にはソウルがあった。そういう会社には、顧客という名のファンがつくものだ」。

 また、目指すべきゴールについては「平均的なんてものに興味はない。最高なのは素晴らしく良いか物凄く悪いかのどちらかで、この2つは繋がっている。アメリカのメディアが陥っているのは、平均的という悪しき慣習。我々は平均という概念を持たずに闘っていかねばならない」と語った。

 「現段階では、無数の驚き・興奮と『はぁ?』が頭の中を巡っていると思う。だが、4月に顔を合わせれば、それらが1つの方向にまとまっていく。その後に、詳細に関する話し合いを始めよう」と、エイブラムスは向かうべき指標を定めた様子だった。

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