
『拳銃(コルト)は俺のパスポート』のポスター
邦画の海外セールス担当は、「北米市場は難しい」と口をそろえる。そんななか、米国を拠点とする日本映画関係者たちは、さまざまなアプローチで、邦画の北米進出を仕掛けている。
現在、10都市以上で上映イベントを巡回し好評を得ているのが、60年代の日活アクション映画だ。
仕掛けたのは、日活の海外部門となる日活ピクチャーズ・インターナショナルだが、企画実現には、米国サイドで作品を評価する複数の力が働いたようだ。日米の文化交流を目的とするニューヨークの非営利団体で、日本映画特集を企画すべく作品を探していたジャパン・ソサイアティ、昨秋に出版された「No Borders, No Limits: Nikkatsu Action Cinema」を執筆した映画批評家マーク・シリング、そして、2005年のイタリア・ファーイースト映画祭で上映された日活クラシック傑作選に出合って以来、米国での日活作品上映を熱望していたアウト・キャストシネマのマーク・ウォルコウ。それらの思いが結実した形で、実現に至った。
対象作は、舛田利雄監督、渡哲也主演の『無頼より 大幹部(洋題:Gangster VIP)』と『紅の流れ星(Velvet Hustler)』、宍戸錠主演の『拳銃は俺のパスポート(Colt is My Passport)』と『硝子のジョニー 野獣のように見えて(Glass Johnny Looks Like a Beast)』、小林旭主演の『あらくれ(Roughneck)』、蔵原惟繕監督の『狂熱の季節(The Warped Ones)』など。
なかでも、観客やメディア、映画関係者の高い評価を集めた『拳銃は俺のパスポート』は、NYタイムズ紙にて、「クエンティン・タランティーノのリメイクがいつ発表されても、おかしくない」と評され、『狂熱の季節』は、ボストン・グローブ紙にて、「ストーリーは、『勝手にしやがれ』だが、作品はそれ以上に仕上がっている」と紹介された。
現在、10都市以上で上映イベントを巡回し好評を得ているのが、60年代の日活アクション映画だ。
仕掛けたのは、日活の海外部門となる日活ピクチャーズ・インターナショナルだが、企画実現には、米国サイドで作品を評価する複数の力が働いたようだ。日米の文化交流を目的とするニューヨークの非営利団体で、日本映画特集を企画すべく作品を探していたジャパン・ソサイアティ、昨秋に出版された「No Borders, No Limits: Nikkatsu Action Cinema」を執筆した映画批評家マーク・シリング、そして、2005年のイタリア・ファーイースト映画祭で上映された日活クラシック傑作選に出合って以来、米国での日活作品上映を熱望していたアウト・キャストシネマのマーク・ウォルコウ。それらの思いが結実した形で、実現に至った。
対象作は、舛田利雄監督、渡哲也主演の『無頼より 大幹部(洋題:Gangster VIP)』と『紅の流れ星(Velvet Hustler)』、宍戸錠主演の『拳銃は俺のパスポート(Colt is My Passport)』と『硝子のジョニー 野獣のように見えて(Glass Johnny Looks Like a Beast)』、小林旭主演の『あらくれ(Roughneck)』、蔵原惟繕監督の『狂熱の季節(The Warped Ones)』など。
なかでも、観客やメディア、映画関係者の高い評価を集めた『拳銃は俺のパスポート』は、NYタイムズ紙にて、「クエンティン・タランティーノのリメイクがいつ発表されても、おかしくない」と評され、『狂熱の季節』は、ボストン・グローブ紙にて、「ストーリーは、『勝手にしやがれ』だが、作品はそれ以上に仕上がっている」と紹介された。

『拳銃(コルト)は俺のパスポート』
(C)日活株式会社
(C)日活株式会社
ニューヨークでは、昨年9月から今年の5月まで、ひと月に1本の作品を上映し、300人収容の会場はほぼ毎回満員。その反響を受け、米各地の劇場が手を挙げ、ボストンやサンフランシスコ、ロサンゼルスといった主要都市をはじめ、シカゴ、フィラデルフィア、コロンバスなどを巡回、6月以降はピッツバーグやシアトル、トロント、モントリオールでの上映が決定している。
本上映の目的として、日活ピクチャーズ・インターナショナル代表の黒川裕介氏は、「配給会社への作品自体のセールスと、ストーリーの新鮮さに付随するリメイク権のセールス、出演俳優たちの演技の評価から派生する、日本人俳優の海外進出」の3点を挙げる。現在、上映作品のうち数本は、米配給会社クライテリオンへのセールスが決定し、その他すべての作品においても、配給契約交渉が進んでいる。また、作品やメディアでのレビューを見た製作会社からのリメイク権オファーもあるという。
「北米で知られている日本映画は、まだ多くありません。黒澤、小津、溝口といった海外で知名度の高い巨匠たちの作品にばかり頼っていては、いつまでも底辺が広がらない。1950年代から70年代にかけて、日活が製作した『日活アクション』シリーズは、実に500本。石原裕次郎や小林旭が主演していたシリーズは、“強い男”のギャング映画やヤクザ映画の宝庫なのです」と黒川氏。
「アメリカの配給会社や製作会社は、1912年に設立された日活が、一部の米大手メジャー・スタジオよりも長い歴史を持っていることに驚きます。また、日活アクション映画の大ファンだったという香港のジョン・ウー監督が『ハードボイルド/新・男たちの挽歌』に小林旭に似たチョウ・ユンファを配役したというエピソードを紹介しながら、(2007年のアカデミー賞作品賞に輝いた)『ディパーテッド』の原作は香港映画、その香港アクション映画に影響を与えてきたのは、日本のアクション映画なのだ、という構図をプレゼンするようにしています。日活だけに限らず、日本のスタジオには、魅力的なライブラリーが存在します。『日本のスタジオは強かったんだ』、『日本はアイデアの宝庫なんだ』という認識を広め、一過性ではないブームをつくりたいですね」
本上映の目的として、日活ピクチャーズ・インターナショナル代表の黒川裕介氏は、「配給会社への作品自体のセールスと、ストーリーの新鮮さに付随するリメイク権のセールス、出演俳優たちの演技の評価から派生する、日本人俳優の海外進出」の3点を挙げる。現在、上映作品のうち数本は、米配給会社クライテリオンへのセールスが決定し、その他すべての作品においても、配給契約交渉が進んでいる。また、作品やメディアでのレビューを見た製作会社からのリメイク権オファーもあるという。
「北米で知られている日本映画は、まだ多くありません。黒澤、小津、溝口といった海外で知名度の高い巨匠たちの作品にばかり頼っていては、いつまでも底辺が広がらない。1950年代から70年代にかけて、日活が製作した『日活アクション』シリーズは、実に500本。石原裕次郎や小林旭が主演していたシリーズは、“強い男”のギャング映画やヤクザ映画の宝庫なのです」と黒川氏。
「アメリカの配給会社や製作会社は、1912年に設立された日活が、一部の米大手メジャー・スタジオよりも長い歴史を持っていることに驚きます。また、日活アクション映画の大ファンだったという香港のジョン・ウー監督が『ハードボイルド/新・男たちの挽歌』に小林旭に似たチョウ・ユンファを配役したというエピソードを紹介しながら、(2007年のアカデミー賞作品賞に輝いた)『ディパーテッド』の原作は香港映画、その香港アクション映画に影響を与えてきたのは、日本のアクション映画なのだ、という構図をプレゼンするようにしています。日活だけに限らず、日本のスタジオには、魅力的なライブラリーが存在します。『日本のスタジオは強かったんだ』、『日本はアイデアの宝庫なんだ』という認識を広め、一過性ではないブームをつくりたいですね」

















































