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新藤兼人96歳「力振り絞った」こん身作に自信
最新作『石内尋常高等小学校 花は散れども』完成披露

2008/05/21
新藤兼人監督を取り囲む(左から)柄本明、大竹しのぶ、豊川悦司、川上麻衣子、六平直政
新藤兼人監督を取り囲む(左から)柄本明、大竹しのぶ、豊川悦司、川上麻衣子、六平直政
 日本現役最高齢、96歳の新藤兼人監督の最新作『石内尋常高等小学校 花は散れども』の完成披露試写会が21日(水)、都内のホールで行われた。

 人生において多大の影響を受けたという小学校時代の恩師を軸に、広島で過ごした少年時代から脚本家として自立するまでを描く自伝的な群像ドラマ。独立プロダクションの先駆けとなった近代映画協会を設立してからの58年を含め、70年にわたる作家活動の集大成的なこん身の一作だ。

 「土地のにおいを俳優のなかに生かしたい」と、昨年8~10月に行われた撮影も全編広島ロケ。「足腰が弱ってしまい車いすで現場に行きましたが、カメラの横に立つとたちまち活気が戻ってきた。内容は平凡な先生の話ですが、私にとっては平凡ではなかった先生。小さいプロダクションなので、1本に懸ける気持ちはいっぱいあります」と言葉に力を込めた。

 そんな巨匠のいちずな姿に出演者も共感。大竹しのぶは「監督のためにスタッフ、キャストが1カット1カット、撮りやすい状況をつくる心地よさ。愛がいっぱいあって、なかなか味わえない現場だった」と振り返った。

 主演の柄本明も「日本の映画史を代表する監督と現場をご一緒できただけで光栄」と感激の面持ち。六平直政の暴露によると「自分の役は背が高くて格好いい人じゃなきゃ嫌だ」と“若き新藤兼人”に抜擢された豊川悦司は、「ぶっちゃけ年齢はあまり関係ない。作家性、精神性にものすごいインパクトがあった。オーソドックスだけど、演出は驚かされてばかりでしたね」と最敬礼だ。

 それぞれの話を満足そうに聞き入っていた新藤監督。「これが最後と思い、力を振り絞ったが、やりきった感じはしない。また何か撮りたくなってしまう」とさらなる意欲を見せる。既に3本の企画があり、1本は脚本が完成しているそうで「人間にとって家とは何かを研究している」とその一端を明かした。

 9月下旬、東京・シネカノン有楽町1丁目ほかで全国公開される。

『石内尋常高等小学校 花は散れども』のロケ現場ルポ

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