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P・ガレル初のカンヌ・コンペ作が評価真っ二つ
“LA FRONTIÈRE DE L'AUBE”に拍手とブーイング渦巻く

2008/05/25
会見に臨むフィリップ・ガレル(右から2人目)
会見に臨むフィリップ・ガレル(右から2人目)
 フランス人監督フィリップ・ガレルの“LA FRONTIÈRE DE L'AUBE”が、カンヌ映画祭のコンペ部門で正式上映された。

 ヴェネチア映画祭のコンペは常連のガレル監督だが、カンヌのコンペは意外にも初めて。ようやく念願がかなったといったところで、息子の主演俳優ルイ・ガレルとともに会見に臨んだ。

 夫と別居中の人気女優と恋に落ちたカメラマンの青年が主人公。彼女がアルコール依存症で亡くなったあとも、その亡霊に悩ませられるというシュール・リアリスティックな物語だ。

 プレス試写の評価は、ガレルのファンとそうでない人々の間で大きく分かれた。上映途中から席を立つ人が目立ち、亡霊が出現する場面では失笑ももれた。また、幕が降りた直後にブーイングが起こると、それに反発した人々が拍手をするという異様な反応が場内を包んだ。

 現代の設定だが全編白黒で、登場人物が携帯電話などを使わず手紙でのやり取りをするところや、精神病の治療に電気ショックを使った描写などは60年代の設定かと思わせるクラシックな作り。

 「電気治療は現代でも行っている国はあるが、撮影ができなかったため特別にセットを作った。フロイトは電気治療に反対していたが、私も反対だ。洗脳の一種だし、続けるべきではないと思う」と、ガレルは言う。また、亡霊が鏡の中に現れるシーンについては、「ジャン・コクトーの映画のなかで使われた技術を利用した」と、あくまでもクラシックなスタイルにこだわったことを強調した。

 “SPIRIT”という短編を基にしているというが、ガレルらしい作品であるとファンは納得している。

 「おそらく私の作品に反発する人はいるだろう」と批判も恐れない姿勢。初めてコンペに選出してくれたカンヌ映画祭に感謝の意を述べ、会見を結んだ。

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