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三谷幸喜の“過剰露出”が奏功
『ザ・マジックアワー』大ヒットスタート

2008/06/10
『ザ・マジックアワー』の初日舞台挨拶
『ザ・マジックアワー』の初日舞台挨拶
 松竹、東宝、東映の邦画大手3社が、久しぶりに同日初日で対決した6月7日。予想通り、フジテレビ・東宝製作、東宝配給の『ザ・マジックアワー』が、松竹、東映に圧倒的な大差をつけてトップに立った。7、8の2日間で、興収5億1000万円。興収60億8000万円を記録した『THE 有頂天ホテル』の89・2%の出足だった。

 今回の興行のポイントは、何といっても三谷幸喜監督のすさまじいばかりのメディア露出だろう。東宝によると、三谷監督は実に150媒体のメディアに出たという。このうちテレビ、ラジオは何と95局にわたる。驚くべきは製作のフジテレビ系列だけでなく、日本テレビ、TBSといった他局にもまんべんなく登場したことだ。こうしたテレビ局横断型の露出はなかなかできることではなく、あらためて三谷監督のテレビメディアにおける影響力の強さを示した。

 こうした多様なメディア登場は、作品の中身に原因があるという。つまり『ザ・マジックアワー』は、前作と違って中身が簡単には伝わらない。だから、三谷監督がいろいろなところで、作品そのものについて語っていくことが、興行の成功にはどうしても必要だったという。確かに、大みそかのホテルで起こる人間模様と簡単に言える前作とは、まったく新作の輪郭は違っていた。

 東宝が行ったアンケートでは、同作を見ようと思った動機として、テレビの情報番組やバラエティ番組が大きなきっかけになっているというデータが出ている。まさにこれは三谷効果であり、逆にいえば、そこまでしないと人々の大きな関心は得られないということだ。

 一方、松竹の『築地魚河岸三代目』は、公開2日間で興収4900万円。すでに続編製作も決まり、シリーズ化を視野に入れている作品としては厳しい出足だ。今の時代にふさわしい企画であったかどうか。東映の『神様のパズル』は、この成績にさえ届かなかった。

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