押井守監督の『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』が3日(水)夜、第65回ヴェネチア国際映画祭のコンペ部門に出品されている日本映画のトリを飾って公式上映された。
メイン会場サラ・グランデでの午後10時からの上映。夜空に輝くカクテルライトに照らし出されたレッドカーペットに押井監督、声優を務めた菊地凛子、加瀬亮が姿を現すと、沿道からは「マモル!」の歓声。黒のタイトドレスをまとった菊地には、次々にカメラのフラッシュがたかれた。
観客は上映中、みじろぎもせずにスクリーンに見入る。『アキレスと亀』や『崖の上のポニョ』のように、笑いやリアクションが起きるのではなく、押井の哲学を読み取ろうと、映画と“静かに闘っている”様子だ。
だが、上映後に思わぬハプニングが発生。通常は、エンドクレジットが始まると同時に会場が明るくなり、観客が客席後方の監督や俳優たちを振り返り拍手をおくるが、『スカイ・クロラ』はエンドクレジットの後に印象深い1シーンが残されている。そのため、クレジットが出始めても会場は暗いままで、多くの観客が退場してしまったのだ。
映画祭ディレクターのマルコ・ミューラーが機転を利かし、急きょ、照明がつけられ、残った観客が拍手をおくる。そして、再度、暗転して最後の1シーンをスタンディングで楽しむ、という異例の“演出”となった。
それでも、押井監督は「みんなが振り返って見るっていう経験はなかなかない。本当にあの映画を好きな人が残っていてくれたと思う」と前向き。「久しぶりに見たけれど、いい映画じゃないかな。映画を作ってご褒美をもらった感じ。お客さんと一緒に映画を見る機会はこんなときしかないからね」と満足げだ。
審査結果の行方については、「どちらに転んでもそれはそれで満足」と悠然とした構え。これに対し菊地は、「私にとって、この映画と監督は十分に金。それにおまけ(獅子賞)がついたらうれしい」。加瀬も「もちろんとってくれたらうれしいけれど、今日のお客さんの反応を見て、十分うれしい。届く人には届いているのでは」と語った。
最後まで拍手をおくり続けた観客に向かい、両手をあげて「グラッツェ」と応えた押井監督。その親しみのあるやわらかな笑顔が、世界へのお披露目に対する手応えを表していた。
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メイン会場サラ・グランデでの午後10時からの上映。夜空に輝くカクテルライトに照らし出されたレッドカーペットに押井監督、声優を務めた菊地凛子、加瀬亮が姿を現すと、沿道からは「マモル!」の歓声。黒のタイトドレスをまとった菊地には、次々にカメラのフラッシュがたかれた。
観客は上映中、みじろぎもせずにスクリーンに見入る。『アキレスと亀』や『崖の上のポニョ』のように、笑いやリアクションが起きるのではなく、押井の哲学を読み取ろうと、映画と“静かに闘っている”様子だ。
だが、上映後に思わぬハプニングが発生。通常は、エンドクレジットが始まると同時に会場が明るくなり、観客が客席後方の監督や俳優たちを振り返り拍手をおくるが、『スカイ・クロラ』はエンドクレジットの後に印象深い1シーンが残されている。そのため、クレジットが出始めても会場は暗いままで、多くの観客が退場してしまったのだ。
映画祭ディレクターのマルコ・ミューラーが機転を利かし、急きょ、照明がつけられ、残った観客が拍手をおくる。そして、再度、暗転して最後の1シーンをスタンディングで楽しむ、という異例の“演出”となった。
それでも、押井監督は「みんなが振り返って見るっていう経験はなかなかない。本当にあの映画を好きな人が残っていてくれたと思う」と前向き。「久しぶりに見たけれど、いい映画じゃないかな。映画を作ってご褒美をもらった感じ。お客さんと一緒に映画を見る機会はこんなときしかないからね」と満足げだ。
審査結果の行方については、「どちらに転んでもそれはそれで満足」と悠然とした構え。これに対し菊地は、「私にとって、この映画と監督は十分に金。それにおまけ(獅子賞)がついたらうれしい」。加瀬も「もちろんとってくれたらうれしいけれど、今日のお客さんの反応を見て、十分うれしい。届く人には届いているのでは」と語った。
最後まで拍手をおくり続けた観客に向かい、両手をあげて「グラッツェ」と応えた押井監督。その親しみのあるやわらかな笑顔が、世界へのお披露目に対する手応えを表していた。
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