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想田和弘監督「勇気振り絞ってくれた」患者に感謝
釜山ドキュメンタリー部門作品賞『精神』授賞式駆けつけ出席

2008/10/11
PIFF Mecenat Awardの賞状を手に笑顔の想田和弘監督
PIFF Mecenat Awardの賞状を手に笑顔の想田和弘監督
 第13回釜山国際映画祭のドキュメンタリー部門に出品された『精神』が、作品賞に当たる「PIFF Mecenat Award」を獲得した想田和弘監督が10日(金)、強行軍でクロージング・セレモニーの授賞式に駆けつけた。

 『選挙』で知られる想田監督はニューヨーク在住で、3日と6日の上映を終えていったん東京に帰国。だが、前日(9日)になって映画祭サイドから「クロージングに戻って来てほしい。理由は言えないけれど、いいことだから」と連絡を受け、この日に再度釜山入りし、空港から会場の野外劇場に直行した。

 『精神』は、岡山の診療所を訪れる精神疾患を患った人々の本心に迫ったこん身作。今年4月に釜山映画祭を通じて応募した、AND(アジアン・ネットワーク・ドキュメンタリー)の助成金を得て来年の出品を考えていたが、映画祭からの強い要望を受け開催ギリギリで完成させ、ワールドプレミアとして上映された。

 「撮ること自体が、患者の方を傷つけるのではという危ぐは常にあった」という。観客には実際に心の病に悩んでいる人もいたそうで、「今でもその思いが消えているわけではないが、反応が好意的だったので、意義のあることだったとホッとした」と振り返る。

 釜山入りの連絡があった時点で、受賞はある程度予想していた。それでも、授賞式では受け取った花束を高々と掲げ、喜びを素直に表現した。まだ、実感はわかないというが、「10人に声をかければ、8~9人は『撮らないでくれ』と言われる中での撮影だった。勇気を振り絞って出てくれて、家族にも言えないようなことを話してくれた患者さんたちに感謝したい。僕1人の力ではできませんでしたから」と感激に浸っていた。

 日本公開は、アステア配給で来年初夏に東京・渋谷のイメージフォーラムを予定しており、その後、全国で順次封切られる。

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