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温暖化問題への取り組みで受賞、ノーベル賞の“真実”

2007/10/15
温暖化問題について講演するアル・ゴア元副大統領
温暖化問題について講演するアル・ゴア元副大統領
 アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞した『不都合な真実』で、初めてアカデミー受賞作品に参加した副大統領となったアル・ゴア。では、その映画のおかげで、ゴアにノーベル賞がもたらされたとは考えられないのか?

 世界的に4900万ドルを少し上回る興行成績を残し、環境問題に取り組むゴアの姿を後押ししたドキュメンタリー作品の『不都合な真実』。ノーベル賞委員会は、国連の気候変動に関する政府間パネル(ICPP)とゴアの2組にノーベル賞を授与。「政治的な行動や公演、映画、そして著書に反映されたゴア氏の強固な意志が、気候変動に対応する世の中の動きを促進した。ゴア氏は、気候変動の認知を世界中に最も広めた人物である」と委員会は発表し、映画の影響が少なからずあったことをほのめかした。

 プロデューサーのローリー・デイヴィッドは、「映画が受賞の理由のひとつかって? そうよ。でも受賞できたのは、たった1本の力強い映画によるものではなく、ゴアが30年以上続けてきた努力の賜物だわ」。監督のデイヴィス・グッゲンハイムも「映画は受賞を決めた小さな要因だったと思う」と語る。

 もちろん、映画はゴアに対する認識を変えた。彼は仕事の虫から環境保護を訴える聖人となり、英語の“Orakle(オラクル=聖人)”の音をまねた“the Gore-acle(聖人ゴアクル)”というあだ名まで生まれた。「人々は彼を違う角度から見るようになった。映画はその手助けをした」とグッゲンハイムは語る。

 映画は、専門知識で固められた学術的な言い回しではなく、素人の言葉で地球温暖化を説明するゴアのもっと個人的な、さらに言うとあまりこれまでにない一面を見せた。「彼が変わったかと訊かれる」とグッゲンハイムは言う。「だけどそれは間違った質問だ。訊くべき質問は、我々が変わったかどうかだ。彼は全てに対して完璧に正しかったんだ」。

 映画は世界中の学校で使用される教材にもなった。しかし、その内容は今でも物議をかもしており、偏っているという批判もある。今週はじめに、英最高裁のマイケル・バートン判事は同国の学校で『~真実』を上映することを禁止。作品を「大雑把に的確」とした。バートン判事は、劇中に含まれる「デマと誇張」に関する9つの間違いを記した「注意書き」を配布するなら、学校での上映を認めると宣言した。

 この決定に対し、『不都合な真実』を配給した米パラマウント・ヴァンテージのジョン・レシャー社長は、「映画は手に入れられる最高の科学的根拠に基づいて製作された。作品が持つ根本的なメッセージは真実だ」とする。

 デイヴィッドは、ゴアとICPPがノーベル賞を受賞したことにより、ブッシュ政権とその他の政治家たちにさらなる圧力をかけることができればと希望を語る。「世界的に認知されたことで、合衆国政府をこの戦いに巻き込むことができる力の1つになればと思う。地球温暖化を引き起こした一番大きな原因は私たちなのに、それに対して最低限な行動しかしていない」。

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