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今年の邦画でもっとも異色のヒット作とは

2007/11/08
 そろそろ今年も年末が近づいてきたが、数ある邦画作品のなかでもっとも異色のヒットとなったのが、『エヴァンゲリヲン新劇場版:序』だろう。9月1日から公開され、現在もなお一部の劇場で上映されているが、全国の興行収入では17億円を超えた模様だ。

 この作品の興行が特異だったのは、スタート時の上映館数が、84スクリーンと少なかったことだ。東京・新宿のシネマスクエアとうきゅうをメインにした単館拡大公開だったため、そのくらいの規模の上映となったたのだが、そうした少ない上映館で20億円近くまで数字が伸びたのは、非常に珍しいことだ。

 同作品の前身である『新世紀エヴァンゲリオン劇場版:シト新生』は、1997年3月15日に公開されている。このときの成績が、配給収入11億円。当時は興行収入の発表は行われておらず、興行収入から配給会社が受けとる配給収入の発表だった。
 11億円の配給収入なら、大雑把に見積もって、興行収入は20~24億円あたり。ということは、10年前に一大ブームを巻き起こした“エヴァ現象”と、それほど遜色のない成績を今回記録したことになる。

 この10年、というよりここ数年、DVDやネットでかつてのテレビ版などを見る機会が増え、10年前の熱気を知らない若い世代に作品の認知が広がっていたことも、今回のヒットの背景としてあるだろう。劇場には、かつてのファンと新しい世代の観客が入り交じっていたという。

 コア層中心の興行には違いないが、それでも前述の成績まで押し上げるコア層の力は、生半可なものではない。映画界は、驚きをもって今回の興行を受けとめている。

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