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映画史上稀な活劇シーンと絶賛された“接吻”

2007/11/24
『接吻』2008年3月から渋谷・ユーロスペースにて公開予定
『接吻』2008年3月から渋谷・ユーロスペースにて公開予定
 開催中の第8回東京フィルメックスで、11月22日(木)、万田邦敏監督最新作『接吻』のワールドプレミアが行われた。万田邦敏監督は『unloved』(02年)がカンヌ国際映画祭批評家週間に招待され、エキュメニック新人賞、レイル・ドール賞を受賞したことで、世界的な注目を集めている。

 『unloved』に続き、監督の妻で脚本家の万田珠実との2度目のタッグとなり、長編3作目となった本作の公開に合わせて、上映前には映画評論家・蓮實重彦氏と万田監督とのトークイベント、上映後には監督と観客によるQ&Aの時間が設けられ、会場は興奮に包まれた。

トークイベントの様子
トークイベントの様子
 トークイベントでは、蓮實氏が「惨劇、サスペンス、活劇という残酷な展開なのに、究極の恋愛映画に仕上がっている。特に接吻のシーンは、金輪際観られない、世界映画史上稀な、素晴らしい活劇シーンだ」と大絶賛。監督も「妻の脚本を読んだ時、接吻シーンの大胆さに仙頭武則プロデューサーともども驚きました。撮影中、自分では恋愛映画を撮っている意識はなかったが、気がつけば主演の小池栄子さんが恋愛モードになっていた。でもいい芝居だし、脚本家もこれでいいと言ったので、GO! だと(笑)。今は恋愛映画と言われても否定しません」と作品への自信をのぞかせた。

 また上映に先がけて、ビデオで挨拶した小池栄子は「究極の愛の物語、21世紀版“愛のコリーダ”だと思っています。こんなに純粋に、人を愛せるヒロイン・京子を私も愛しました。観終わった後、愛に飢えていた女の子が一生懸命生きて良かったと思ってくれたら嬉しいです」と愛情たっぷりのコメントを寄せた。

 物語は、一家惨殺の罪で死刑囚となった秋生(豊川悦司)と、次第に彼に共鳴していく孤独な女性・京子(小池栄子)、そして秋生の弁護士・長谷川(仲村トオル)、3人3様の想いが交錯する三角関係が描かれる。観客の期待を斬新に裏切った接吻シーンについては、上映後のQ&Aでも質問があがった。

 監督は「僕にも接吻シーンの京子の気持ちはわからない。ただ前後の流れから考えれば、動物的な“生きたい”という気持ちが、京子自身も予測のつかなかった接吻という行為になったのかもしれない」と答えた。観る人の数だけいろんな解釈が生まれる、豊かな日本映画だ。公開は2008年3月から渋谷・ユーロスペースの予定。

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