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第20回ヨーロッパ映画祭、“4 Monts~”が作品賞

2007/12/03
クリスチャン・ムンギウ監督
クリスチャン・ムンギウ監督
 ルーマニア出身のクリスチャン・ムンギウ監督が、第20回ヨーロッパ映画祭で2部門を受賞し、大勝を飾った。カンヌ国際映画祭でパルムドールにも輝いた監督の“4Months, 3 Weeks and 2Days”は、作品賞と監督賞をムンギウ監督の手にもたらした。

 チャウシェスク政権の終末期に、当時違法だった中絶をするために奔走する女子大生を静かに描いたこの作品は、ファティ・アキン監督の“The Edge of Heaven”、ケヴィン・マクドナルド監督の『ラストキング・オブ・スコットランド』、オリヴァー・ダアン監督の『エディット・ピアフ~愛の賛歌~』、マルジャン・サトラピ&ヴァンサン・パロノー監督の『ペルセポリス』、そしてスティーヴン・フリアーズ監督の『クィーン』をおさえて栄光を勝ち取った。

“4Months, 3 Weeks and 2Days”の出演者、監督
“4Months, 3 Weeks and 2Days”の出演者、監督
 そのほか、予想外の受賞を果たしたのは、東京国際映画祭でグランプリに輝いた『迷子の警察音楽隊』に出演したサッソン・ガーベイ。イスラエル&フランス合作のコメディで好演したガーベイは、ジェームズ・マカヴォイ(『ラストキング・オブ・スコットランド』)とベン・ウィショー(『パフューム ある人殺しの物語』)などの新星俳優に競り勝ち、男優賞のトロフィーを受け取った。

 脚本賞は、トルコ系ドイツ人のファティ・アキン監督が“The Edge of Heaven”で獲得。『パフューム』は作品賞や監督賞を逃したものの、フランク・グリーベが撮影賞を、ウリ・ハニッシュが美術賞を受賞した。

 作曲賞を手にしたのは、『クィーン』のスコアを手がけたアレクサンドル・デプラ。功労賞に輝いたのは撮影監督のミヒャエル・バルハウスで、会場では長年コンビを組んできたマーティン・スコセッシ監督からお祝いのメッセージがビデオで流れた。また、同じく功労賞は、フランスが誇る巨匠ジャン=リュック・ゴダールに贈られた。

 ドイツ人俳優のヤン・ヨーゼフ・リーファースとフランス人女優エマニュエル・ベアールが司会を務め、ベルリンで開催された第20回ヨーロッパ映画賞。オープニング・セレモニーでは、ドイツ文化省のBernd Neumann長官がヨーロッパ映画の地位を讃え、また同国が1年に8000万ドルを映画資金に当てていることをスピーチ。「私たちの資金を使い、素晴らしいヨーロッパ映画を作ってください」と語った。

 この資金援助により、多くの国際的プロダクションがドイツで映画製作を行っている。ブライアン・シンガー監督の“Valkyrie”や、ウォシャウスキー兄弟の『スピード・レーサー』などのハリウッド映画に加え、マッツ・ミケルセン主演の第2次世界大戦を描く“Flame & Citron”なども資金援助を受けている。

 ヨーロッパ映画祭がベルリンで開催されるのは、2年に1度。来年はコペンハーゲンで開催され、2010年にはエストニアのタリンで開かれる。セレモニーの様子は世界61の国と地域で放送される。

【第20回ヨーロッパ映画祭 主な受賞リスト】
作品賞:“4 Months, 3 Weeks and 2 Days” クリスチャン・ミノグエ(ルーマニア)
監督賞:クリスチャン・ミノグエ “4 Months, 3 Weeks and 2 Days” (ルーマニア)
女優賞:ヘレン・ミレン 『クィーン』(イギリス)
男優賞:サッソン・ガーベイ 『迷子の警察音楽隊』(イスラエル、フランス)
脚本賞:ファティ・アキン“The Edge of Heaven”(ドイツ)
撮影賞:フランク・グリーベ 『パフューム ある人殺しの物語』(ドイツ、フランス、スペイン)
作曲賞:アレクサンドレ・デスパ 『クィーン』(イギリス)
ドキュメンタリー作品 PRIX ARTE:“ Paper Cannot Wrap Up Embers” リティー・パニュ(フランス)
短編 PRIX UIP:“Alumbramiento” エドアルド・シャペロ=ジャクソン(スペイン)
ピープルズ・チョイス・フォー・ベスト・ヨーロピアン・フィルム:『題名のない子守唄』 ジュセッペ・トルナトーレ(イタリア)
批評家賞 PRIX FIPRESCI:“Private Fears in Public Places” アラン・レネ(フランス、イタリア)
功労賞:ジャン=リュック・ゴダール、ミヒャエル・バルハウス
名誉賞:マノエル・デ・オリヴィエラ

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