アメリカで公開される作品のレーティングや対象基準を審査する米映画協会(MPAA)は、ThinkFilmが公開するアレックス・ギブニー監督の『闇へ』のポスターデザインを却下した。
『闇へ』はアフガニスタンやイラク、グアンタナモなどで起こっている、米軍による拷問の現状を描いたドキュメンタリー作品。2002年に無実のアフガニスタン人タクシー運転手が、拷問の末、殺された事件に焦点を当てている。
問題のポスターは、頭を布で覆われ、後ろ手に手錠を掛けられた抑留者を、ふたりの米兵が両脇から掴んで歩いていく後姿を描いたもの。
MPAAのスポークスマンはこの決定について、「我々は全ての映画を平等に扱っています。広告は子どもも含めた多くの人の目に触れます。全ての人にとって適切でない広告は、広告管理部の承認を得ることはできません」と説明する。
一方、ThinkFilmによると、MPAAから説明された却下の理由は、ポスターの中に頭を布で覆われる男の姿が映っているためだとのこと。MPAAは『ソウ』や『ホステル』などのホラー映画でも、こうしたイメージは容認しないとする。同社配給部門のマーク・アーマン社長は「ホラー映画と同じものとして比較すること自体が理不尽だ。このポスターを変更することによって、アートは力も意味もなさない非論理的なものになってしまう」と話す。
また、同作のプロデュースと脚本・監督を担当したギブニーは、「ドキュメンタリーから取った、男の写真のイメージ使用を許可しないということは、検閲に値する」と憤りを隠さない。「国際的であろうがなかろうが、MPAAがこのポスターを承認しないということは、ブッシュ政権を合法的に非難しようとするものを攻撃する、政治的な行為だ。確かにこのポスターは不快感を与えるかもしれないが、同時にこれは真実を描いたものだ」。
この『闇へ』の広告は、実際には2枚の写真を合成したもの。コービス社のカメラマン、ショーン・シュワルツが撮影した、布で頭を覆われた抑留者とひとりの兵士の写真をもとに、左側にもうひとりの兵士が加えられている。もっともオリジナルのシュワルツの写真は、軍の検閲でカメラから消去されており、ポスターにはシュワルツがコンピューターに保存していたものを使用した。
ThinkFilmでは、今年初めに『キャプティビティ』を公開する際、MPAAから承認されなかった宣伝用素材を使用したことで、作品のレーティングを取り消されてしまった経緯がある。今回はMPAAに不服申し立てをする予定だが、アーマン社長は、「レーティング以外で申し立てをしたことがないので、どういう結果になるかわからない」と言う。
同作は1月11日(金)に米公開予定で、アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞の対象15本の中にも含まれている。
『闇へ』はアフガニスタンやイラク、グアンタナモなどで起こっている、米軍による拷問の現状を描いたドキュメンタリー作品。2002年に無実のアフガニスタン人タクシー運転手が、拷問の末、殺された事件に焦点を当てている。
問題のポスターは、頭を布で覆われ、後ろ手に手錠を掛けられた抑留者を、ふたりの米兵が両脇から掴んで歩いていく後姿を描いたもの。
MPAAのスポークスマンはこの決定について、「我々は全ての映画を平等に扱っています。広告は子どもも含めた多くの人の目に触れます。全ての人にとって適切でない広告は、広告管理部の承認を得ることはできません」と説明する。
一方、ThinkFilmによると、MPAAから説明された却下の理由は、ポスターの中に頭を布で覆われる男の姿が映っているためだとのこと。MPAAは『ソウ』や『ホステル』などのホラー映画でも、こうしたイメージは容認しないとする。同社配給部門のマーク・アーマン社長は「ホラー映画と同じものとして比較すること自体が理不尽だ。このポスターを変更することによって、アートは力も意味もなさない非論理的なものになってしまう」と話す。
また、同作のプロデュースと脚本・監督を担当したギブニーは、「ドキュメンタリーから取った、男の写真のイメージ使用を許可しないということは、検閲に値する」と憤りを隠さない。「国際的であろうがなかろうが、MPAAがこのポスターを承認しないということは、ブッシュ政権を合法的に非難しようとするものを攻撃する、政治的な行為だ。確かにこのポスターは不快感を与えるかもしれないが、同時にこれは真実を描いたものだ」。
この『闇へ』の広告は、実際には2枚の写真を合成したもの。コービス社のカメラマン、ショーン・シュワルツが撮影した、布で頭を覆われた抑留者とひとりの兵士の写真をもとに、左側にもうひとりの兵士が加えられている。もっともオリジナルのシュワルツの写真は、軍の検閲でカメラから消去されており、ポスターにはシュワルツがコンピューターに保存していたものを使用した。
ThinkFilmでは、今年初めに『キャプティビティ』を公開する際、MPAAから承認されなかった宣伝用素材を使用したことで、作品のレーティングを取り消されてしまった経緯がある。今回はMPAAに不服申し立てをする予定だが、アーマン社長は、「レーティング以外で申し立てをしたことがないので、どういう結果になるかわからない」と言う。
同作は1月11日(金)に米公開予定で、アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞の対象15本の中にも含まれている。

















































