
『ベオウルフ/呪われし勇者』のドラゴンのVFXのように、制作者がアニメの精度を落とす必要があるときもある
『パイレーツ・オブ・カリビアン』のデイヴィ・ジョーンズや『スパイダーマン』の砂男は評価されても、『ベオウルフ/呪われし勇者』の火を噴くドラゴンは陽の目を見ない? アカデミー賞を始めとする賞レースを前に、アニメーション作品での視覚効果(VFX)のステイタスを巡り、議論が高まっている。
現状、アカデミー賞には「特殊視覚効果部門」が設けられているが、今までは実写作品での視覚効果のみが対象となってきた。映画業界全体としても、「全編通してクリエイターが制作しているアニメーション作品の中で、どのように「視覚効果」のみを区別化するのか?」と躊躇する意見が多かった。そのような中、ソニー・ピクチャーズ・イメージワークスを始め、数々のVFXスタジオ関係者が、アニメーション作品での視覚効果に対し、相応の評価が与えられるべきだと主張している。
2007年のアカデミー賞で最優秀長編アニメ映画賞に輝いた『ハッピーフィート』の視覚効果を手がけたアニマル・ロジック社の代表ザレア・ナルバンディアン氏によれば、「キャラクター自体の動きはアニメーターの功績となるが、実写作品でも見られるようなキャラクターの動き以外の部分は全て、VFXクリエイターの功績と捉えられるべきである」。
『サーフズ・アップ』の視覚効果を統括したロブ・ブレドウ氏は、「『サーフズ・アップ』と『スパイダーマン』では、砂や水の粒子など、同じクリエイターたちによる同じ技術が使われている。アニメーション作品でも実写作品でも、同じツールを開発していることになるのだ」とコメント。
『ベオウルフ/呪われし勇者』の視覚効果統括者を務めたソニー・ピクチャーズ・イメージワークスのジェローム・チェン氏は、実写アニメ映画『スチュワート・リトル』シリーズでも全く同じ肩書きを与えられていた。「ここ数年、いろいろな作品において、視覚効果の占める割合が高まり、今では全てのシーンに何らかの手を加えていると言っても過言ではない」と語る。
こうした議論の高まりを受け、映画科学芸術アカデミーの視覚効果支部は、今年初の試みとして、ノミネート対象作として考慮されるべきラインナップにアニメーション映画を含ませた。対象作品15本のうち、アニメーション作品は、『ベオウルフ/呪われし勇者』や『レミーのおいしいレストラン』、『300(スリーハンドレット)』など。
「アニメーション作品からキャラクターの動きを抜いた部分」と言う評価対象にピンと来ないかもしれないが、『ベオウルフ/呪われし勇者』で例えるなら、火を噴くドラゴンやグレンデル、海の怪物たち、火、煙、背景と入った部分は全て視覚効果である。こうした要素こそが、『パイレーツ・オブ・カリビアン』や『ロード・オブ・ザ・リング』、『キング・コング』と言った人気実写作品の魅力を構成している事実もある。
アニメーション作品の視覚効果が正しく評価される日を待つナルバンディアン氏は問いかける。「全シーンに視覚効果技術が散りばめられるバーチャル映画が完成したときに、そのジャンルを何と呼ぶのか?」「アニメーション映画」ではなく「VFX映画」というジャンルができる日も遠くはないかもしれない。
現状、アカデミー賞には「特殊視覚効果部門」が設けられているが、今までは実写作品での視覚効果のみが対象となってきた。映画業界全体としても、「全編通してクリエイターが制作しているアニメーション作品の中で、どのように「視覚効果」のみを区別化するのか?」と躊躇する意見が多かった。そのような中、ソニー・ピクチャーズ・イメージワークスを始め、数々のVFXスタジオ関係者が、アニメーション作品での視覚効果に対し、相応の評価が与えられるべきだと主張している。
2007年のアカデミー賞で最優秀長編アニメ映画賞に輝いた『ハッピーフィート』の視覚効果を手がけたアニマル・ロジック社の代表ザレア・ナルバンディアン氏によれば、「キャラクター自体の動きはアニメーターの功績となるが、実写作品でも見られるようなキャラクターの動き以外の部分は全て、VFXクリエイターの功績と捉えられるべきである」。
『サーフズ・アップ』の視覚効果を統括したロブ・ブレドウ氏は、「『サーフズ・アップ』と『スパイダーマン』では、砂や水の粒子など、同じクリエイターたちによる同じ技術が使われている。アニメーション作品でも実写作品でも、同じツールを開発していることになるのだ」とコメント。
『ベオウルフ/呪われし勇者』の視覚効果統括者を務めたソニー・ピクチャーズ・イメージワークスのジェローム・チェン氏は、実写アニメ映画『スチュワート・リトル』シリーズでも全く同じ肩書きを与えられていた。「ここ数年、いろいろな作品において、視覚効果の占める割合が高まり、今では全てのシーンに何らかの手を加えていると言っても過言ではない」と語る。
こうした議論の高まりを受け、映画科学芸術アカデミーの視覚効果支部は、今年初の試みとして、ノミネート対象作として考慮されるべきラインナップにアニメーション映画を含ませた。対象作品15本のうち、アニメーション作品は、『ベオウルフ/呪われし勇者』や『レミーのおいしいレストラン』、『300(スリーハンドレット)』など。
「アニメーション作品からキャラクターの動きを抜いた部分」と言う評価対象にピンと来ないかもしれないが、『ベオウルフ/呪われし勇者』で例えるなら、火を噴くドラゴンやグレンデル、海の怪物たち、火、煙、背景と入った部分は全て視覚効果である。こうした要素こそが、『パイレーツ・オブ・カリビアン』や『ロード・オブ・ザ・リング』、『キング・コング』と言った人気実写作品の魅力を構成している事実もある。
アニメーション作品の視覚効果が正しく評価される日を待つナルバンディアン氏は問いかける。「全シーンに視覚効果技術が散りばめられるバーチャル映画が完成したときに、そのジャンルを何と呼ぶのか?」「アニメーション映画」ではなく「VFX映画」というジャンルができる日も遠くはないかもしれない。
























































