
『母べえ』(C)2007「母べえ」製作委員会
俳優、浅野忠信の活躍の場が大きく広がっている。1月26日(土)から公開される吉永小百合の主演作『母べえ』では、巨匠・山田洋次監督作品に初出演。映画ではないが、現在ネット配信が始まった星新一原作「気まぐれロボット」に主演。さらに現在撮影中の木村大作初監督作『劔岳 点の記』に主演と、まさに八面六臂の活躍。DoCoMoのケータイCM出演などと合わせ、より身近になってきたニュー浅野忠信が今、光り輝いている。
浅野はこれまで、青山真治監督『EUREKA ユリイカ』『サッド ヴァケイション』や、黒沢清監督『アカルイミライ』など、作家性の強い作品を演出する監督の諸作で知られてきた。ここ10年ほどの独立系日本映画に出演してきた俳優としては、その貢献度たるや抜群のものがあり、独立系作品を支えてきたと言っても過言ではない。
いま、常に時代を先んじてきたその彼のキャラクターと、社会の空気が交差し始めた。彼の演じてきた反社会的とも言えるキャラクターが、浅野自身の成長とともに、現実の空気を帯びてきたのだ。彼の演じる役が見据えるものは、観客(視聴者)である現代人が、この社会に見ているものとかなり近しい。そしてそこにはシビアな諦観とともに、アイロニカルな笑いと、それでも生きていくためのささやかな希望がある。彼がもたらす、そのアイロニカルな笑いとささやかな希望が、いまの時代にフィットしているのだ。
浅野はこれまで、青山真治監督『EUREKA ユリイカ』『サッド ヴァケイション』や、黒沢清監督『アカルイミライ』など、作家性の強い作品を演出する監督の諸作で知られてきた。ここ10年ほどの独立系日本映画に出演してきた俳優としては、その貢献度たるや抜群のものがあり、独立系作品を支えてきたと言っても過言ではない。
いま、常に時代を先んじてきたその彼のキャラクターと、社会の空気が交差し始めた。彼の演じてきた反社会的とも言えるキャラクターが、浅野自身の成長とともに、現実の空気を帯びてきたのだ。彼の演じる役が見据えるものは、観客(視聴者)である現代人が、この社会に見ているものとかなり近しい。そしてそこにはシビアな諦観とともに、アイロニカルな笑いと、それでも生きていくためのささやかな希望がある。彼がもたらす、そのアイロニカルな笑いとささやかな希望が、いまの時代にフィットしているのだ。

「気まぐれロボット」
その“顔”の浸透の極め付けが、『母べえ』への出演だろう。本作において浅野は、吉永扮する女性の夫であるドイツ文学者の、不器用で心優しい教え子を演じる。彼が吉永親子をひたすら見守り続ける純愛にも近い武骨さは、最も現代的な“寅さん”にも見える。山田監督、吉永主演の本作では、これまで彼を支持してきた20代から30代の男女だけではなく、あまり彼に親しみを持つ機会のなかった年配者からの注目も集めることになろう。
浅野忠信の力量は、まだまだ未知数だろう。これまでの持ち味であった不気味な現代青年像からどのように演技の幅を広げていくか。そのひとつの大きなチャレンジが、『母べえ』への出演であったことは間違いない。
浅野忠信の力量は、まだまだ未知数だろう。これまでの持ち味であった不気味な現代青年像からどのように演技の幅を広げていくか。そのひとつの大きなチャレンジが、『母べえ』への出演であったことは間違いない。




































