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寛仁親王、石破防衛大臣が『明日への遺言』鑑賞
映画が伝える日本人の品格

2008/02/07
約50年ぶりの共演となった藤田まこと、富司純子
約50年ぶりの共演となった藤田まこと、富司純子
 第2次世界大戦後の戦犯裁判に立ち向かった実在の人物を描く注目作『明日への遺言』(3月1日公開)のスペシャル試写会が2月6日(土)に行われ、主演の藤田まこと、富司純子、小泉堯史監督が舞台挨拶で登壇。小泉監督は、構想から15年という歳月を費やした本作について「原作のタイトル通り本当に“長い旅”でした。ようやくお披露目できました」と挨拶した。

 昨年の東京国際映画祭にてワールドプレミアを開催し、鳴り止まぬ拍手をあびた本作。文学界の名著・大岡昇平の「ながい旅」を原作に、『博士の愛した数式』などを手がけた小泉監督が脚本と監督を手がける。この日の試写会には、寛仁親王殿下、石破茂防衛大臣ほか防衛庁関係者も来場。戦後の法廷闘争を通して、当時の日本人の誇り高く清々しい生き方、そして命をかけて守り抜こうとしたものを伝える本作を鑑賞した。

 アメリカから前日に帰国したばかりで会場にかけつけた小泉監督は、プレミア上映を行ったサンタバーバラ国際映画祭で高い評価を受けたことを満席の会場に報告した。「題材が題材だけに心配もしていましたが、あたたかい拍手をいただきました。アメリカ人の懐の深さ、心の広さを感じる映画祭でした。日本人俳優が評価されたことも大変うれしいことです」。

本作でナレーションに初挑戦した竹野内豊は、3人に花束を手渡した
本作でナレーションに初挑戦した竹野内豊は、3人に花束を手渡した
 サンタバーバラでの上映後に会場の拍手が5分間、鳴り止まなかったことを聞いた藤田は、「ポロリときました。人間としての品格を理解していただけたんでしょう。平和を願う気持ちは世界共通です」と感無量の面持ち。そして、今回の役柄を演じるにあたっては、オファーを受けてから半年間悩み、いろいろな資料に目を通し「日本人の品格を忘れずに堂々と戦った岡田中将の精神の片鱗に少しでも触れることができれば」と出演を決意したことを語った。
 撮影は、大ベテラン俳優の藤田にして緊張の連続であり、終わってしばらくは虚脱状態に陥ったそうだ。「70歳を過ぎてからの手習いにしては少し大きな役でひと苦労しました。いろいろな勉強をさせていただきました」

 また、藤田とは今回が約50年ぶりの共演となった富司は、張り詰めた法廷のシーンは心地よい緊張感があったとしながら、ただ後ろから法廷の夫を見つめる妻の役での、セリフのない演技の難しさを語った。

 舞台挨拶の最後には、本作で自身初となるナレーションを務める竹野内豊がスペシャルゲストとして登場。「初めてのナレーションで難しい題材だったので、不安もありましたが、『言葉の意味をちゃんと理解すれば、伝えることができる』という監督のアドバイスに支えられました」と必死の挑戦だったことを明かし、小泉監督からは「熱い思いをもって取り組んでくれました。その姿勢がうれしかった」と評価を受けた。

映画を鑑賞した石破茂防衛大臣
映画を鑑賞した石破茂防衛大臣
 「想いをつなぐスペシャル試写会」と題されたこの日、作品を通して現代の若者へ遺したい言葉として藤田は、「ただただ平和の尊さを実感してほしい」と締めくくった。

 上映終了後に石破防衛大臣は、「戦争の意味、国家の尊厳、国民の誇りを考えるうえで、ひとりでも多くの日本人、アメリカ人に映画を見てもらいたい」と感想を語った。

 『明日への遺言』は3月1日(土)より渋谷東急他、全国松竹・東急系ロードショー。

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