
『マイ・ブルーベリー・ナイツ』のプロモーションで来日したウォン・カーウァイ監督
3月22日(土)から公開される米映画『マイ・ブルーベリー・ナイツ』のウォン・カーウァイ監督。これまで、『恋する惑星』『ブエノスアイレス』『2046』などの作品で話題となり、香港映画界のみならず、今やその新作が常に世界中から注目される監督になった。その彼のトレードマークのサングラスとタバコを吸う姿が、日本の取材陣、とくに女性記者たちのハートをとらえ、人気になっているという。今や絶滅アイテム(?)となった、サングラスとタバコという組み合わせ。カーウァイ監督はすでに離日したが、今後、男臭さを一段と強調するファッションとして、見なおされるかもしれない。
サングラスとタバコといえば、確かに映画監督にとって、かつては実にお似合いのアイテムだった。サングラスはとくに、監督としての威厳を誇示する小道具としても恰好で、自らの力量をより大きく見せる効果もあった。60年代から70年代にかけての映画監督のポートレートを思い出すだけで、ジャン=リュック・ゴダール、スタンリー・キューブリックから、日本の黒澤明、篠田正浩、吉田喜重、若松孝二、長谷川和彦らがすぐに浮かぶ。
いわば、サングラスで、自分の風貌を“装備”していたわけだ。おそらく、もっとたくさんの監督たちが、サングラスを着用していたことだろう。タバコでは、先に亡くなった市川崑が代表格。追討番組で放映された対談(1964年NHK制作)では何と、タバコをふかしながら喋るという芸当を見せていた。
今挙げた監督は、いずれも作品のスタイルに凝った人たちばかり。おそらく外面に表れる自身の風貌においても、ある強固なスタイルを持とうとしたのだろう。カーウァイ監督も、こうした巨匠、名匠たちに連なる強固な作品スタイルの持ち主。まさに風貌までも、彼らの系譜に連なろうとしているのが、いかにも彼らしい。この絶滅アイテム、もちろん映画監督だけに独占させておく手はない。
(映画ジャーリスト 大高宏雄)
サングラスとタバコといえば、確かに映画監督にとって、かつては実にお似合いのアイテムだった。サングラスはとくに、監督としての威厳を誇示する小道具としても恰好で、自らの力量をより大きく見せる効果もあった。60年代から70年代にかけての映画監督のポートレートを思い出すだけで、ジャン=リュック・ゴダール、スタンリー・キューブリックから、日本の黒澤明、篠田正浩、吉田喜重、若松孝二、長谷川和彦らがすぐに浮かぶ。
いわば、サングラスで、自分の風貌を“装備”していたわけだ。おそらく、もっとたくさんの監督たちが、サングラスを着用していたことだろう。タバコでは、先に亡くなった市川崑が代表格。追討番組で放映された対談(1964年NHK制作)では何と、タバコをふかしながら喋るという芸当を見せていた。
今挙げた監督は、いずれも作品のスタイルに凝った人たちばかり。おそらく外面に表れる自身の風貌においても、ある強固なスタイルを持とうとしたのだろう。カーウァイ監督も、こうした巨匠、名匠たちに連なる強固な作品スタイルの持ち主。まさに風貌までも、彼らの系譜に連なろうとしているのが、いかにも彼らしい。この絶滅アイテム、もちろん映画監督だけに独占させておく手はない。
(映画ジャーリスト 大高宏雄)






















































