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サングラスとタバコ……見直される映画監督のスタイル?

2008/03/04
『マイ・ブルーベリー・ナイツ』のプロモーションで来日したウォン・カーウァイ監督
『マイ・ブルーベリー・ナイツ』のプロモーションで来日したウォン・カーウァイ監督
 3月22日(土)から公開される米映画『マイ・ブルーベリー・ナイツ』ウォン・カーウァイ監督。これまで、『恋する惑星』『ブエノスアイレス』『2046』などの作品で話題となり、香港映画界のみならず、今やその新作が常に世界中から注目される監督になった。その彼のトレードマークのサングラスとタバコを吸う姿が、日本の取材陣、とくに女性記者たちのハートをとらえ、人気になっているという。今や絶滅アイテム(?)となった、サングラスとタバコという組み合わせ。カーウァイ監督はすでに離日したが、今後、男臭さを一段と強調するファッションとして、見なおされるかもしれない。

 サングラスとタバコといえば、確かに映画監督にとって、かつては実にお似合いのアイテムだった。サングラスはとくに、監督としての威厳を誇示する小道具としても恰好で、自らの力量をより大きく見せる効果もあった。60年代から70年代にかけての映画監督のポートレートを思い出すだけで、ジャン=リュック・ゴダールスタンリー・キューブリックから、日本の黒澤明篠田正浩吉田喜重若松孝二長谷川和彦らがすぐに浮かぶ。

 いわば、サングラスで、自分の風貌を“装備”していたわけだ。おそらく、もっとたくさんの監督たちが、サングラスを着用していたことだろう。タバコでは、先に亡くなった市川崑が代表格。追討番組で放映された対談(1964年NHK制作)では何と、タバコをふかしながら喋るという芸当を見せていた。

 今挙げた監督は、いずれも作品のスタイルに凝った人たちばかり。おそらく外面に表れる自身の風貌においても、ある強固なスタイルを持とうとしたのだろう。カーウァイ監督も、こうした巨匠、名匠たちに連なる強固な作品スタイルの持ち主。まさに風貌までも、彼らの系譜に連なろうとしているのが、いかにも彼らしい。この絶滅アイテム、もちろん映画監督だけに独占させておく手はない。
(映画ジャーリスト 大高宏雄)

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