今年の夏開催される北京オリンピックや、2010年の上海万国博覧会など、世界の注目が集まる中国に、ハリウッドもまた熱い視線を送っている。今年だけでも、映画スタジオ3社が中国で撮影したメジャー作品を公開する。
中国で撮影されるハリウッド資本の映画が続々
まずは、ライオンズ・ゲートとワインスタインCo.の “The Forbidden Kingdom” 。製作費 5500万ドル(約57億円)を投じたロブ・ミンコフ監督作で、ジェット・リーとジャッキー・チャンの豪華共演。アメリカでは4月18日に公開される。
ユニバーサル・ピクチャーズの『ハムナプトラ』シリーズ第3作 “The Mummy: The Tomb of the Dragon Emperor” は8月1日アメリカ公開。製作費は1億6000万ドル(約165億円)で、これまたジェット・リー、ブレンダン・フレイザー、ミシェル・ヨーが出演する。
ハーヴェイ・ワインスタインとプロデューサーのマイク・メダヴォイが手がける、3000万ドル(約31億円)の “Shanghai” もある。撮影は4月から中国で予定されていたが、中国政府の許可が下りなかったため、香港などにロケ地を変更し、撮影を行う予定。真珠湾攻撃の数カ月前の上海を舞台に、アメリカ人が殺人事件の謎を追うミステリーで、主演はジョン・キューザック、チョウ・ユンファ、渡辺謙、コン・リー。米公開は年末に予定されている。
他に、ジョン・ウー監督の『レッドクリフ』もある。製作費は100億円。エイベックス・エンタテインメントなどアジアの配給会社4社がバック・アップしており、トニー・レオン、金城武、中村獅童らが出演する。
このような“中国ブーム”の背景には、中国内での映画の興行収入が、ここ数年、毎年25%ずつのびているという事実がある。2006年の興収は約4億ドル(約414億円)だったが、10年にはその2倍になると予想されているのだ。
そのため、アメリカの各映画会社はこの成長の波に乗り、市場に食い込んでいきたいと思っている。00年の『グリーン・デスティニー』以降、アメリカの観客向けに作られた中国アクションものは成功するという図式ができ上がった。ハリウッドの多くの映画会社が、同じような“アジア映画”を作り始めたのだ。
撮影費用がアメリカの3分の1ですむというのも魅力のひとつ。『レッドクリフ』は、アメリカで撮影すれば、最低でも2億ドル(約207億円)はかかるだろう、とプロデューサーのテレンス・チャンは語る。
一方、「中国側も自分たちの国をアピールしていきたいようですね」と語るのは、米ソニー・ピクチャーズの重役ギャレス・ウィガン。「今年はオリンピックも開催されますし、自分たちの国が一流だということを見せていきたい。だから、ソニーとしては、これからももっと、中国で映画を作っていきます。中国語と英語の両方の言葉で製作します」ともコメントした。
ユニバーサル・ピクチャーズの『ハムナプトラ』シリーズ第3作 “The Mummy: The Tomb of the Dragon Emperor” は8月1日アメリカ公開。製作費は1億6000万ドル(約165億円)で、これまたジェット・リー、ブレンダン・フレイザー、ミシェル・ヨーが出演する。
ハーヴェイ・ワインスタインとプロデューサーのマイク・メダヴォイが手がける、3000万ドル(約31億円)の “Shanghai” もある。撮影は4月から中国で予定されていたが、中国政府の許可が下りなかったため、香港などにロケ地を変更し、撮影を行う予定。真珠湾攻撃の数カ月前の上海を舞台に、アメリカ人が殺人事件の謎を追うミステリーで、主演はジョン・キューザック、チョウ・ユンファ、渡辺謙、コン・リー。米公開は年末に予定されている。
他に、ジョン・ウー監督の『レッドクリフ』もある。製作費は100億円。エイベックス・エンタテインメントなどアジアの配給会社4社がバック・アップしており、トニー・レオン、金城武、中村獅童らが出演する。
このような“中国ブーム”の背景には、中国内での映画の興行収入が、ここ数年、毎年25%ずつのびているという事実がある。2006年の興収は約4億ドル(約414億円)だったが、10年にはその2倍になると予想されているのだ。
そのため、アメリカの各映画会社はこの成長の波に乗り、市場に食い込んでいきたいと思っている。00年の『グリーン・デスティニー』以降、アメリカの観客向けに作られた中国アクションものは成功するという図式ができ上がった。ハリウッドの多くの映画会社が、同じような“アジア映画”を作り始めたのだ。
撮影費用がアメリカの3分の1ですむというのも魅力のひとつ。『レッドクリフ』は、アメリカで撮影すれば、最低でも2億ドル(約207億円)はかかるだろう、とプロデューサーのテレンス・チャンは語る。
一方、「中国側も自分たちの国をアピールしていきたいようですね」と語るのは、米ソニー・ピクチャーズの重役ギャレス・ウィガン。「今年はオリンピックも開催されますし、自分たちの国が一流だということを見せていきたい。だから、ソニーとしては、これからももっと、中国で映画を作っていきます。中国語と英語の両方の言葉で製作します」ともコメントした。
中国ではまだまだ多い
映画配給や撮影での障害
だが、中国での映画配給や撮影には障害も多い。中国政府の外国映画に対する規制が厳しいことによる。
エドワード・ノートンとナオミ・ワッツが共演し、中国を舞台に撮影された米ワーナー・ブラザース“The Painted Veil”は、内容を変えるよう要求してきた中国側のChina Film Group ともめたという。
また、『ラスト、コーション』の性描写が、中国側の要求で大幅にカットされたことも記憶に新しい。現在、中国での撮影許可や公開許可を待っている外国映画はごまんとある。
打開策としては、中国市場ですでに成功している現地の製作会社と共同で製作するのが一案だ。『ハムナプトラ』の第3作を製作するユニバーサルの会長デヴィッド・リンドは、中国のプロデューサーであり、配給も手がけているビル・コンの助けを借りた。コンは、『グリーン・デスティニー』、チャン・イーモウ監督の『HERO』、『LOVERS』、『王妃の紋章』、『ラスト、コーション』など、アメリカでヒットした中国映画の多くを手がけている。「コン氏には、中国側との間に立って、文化間のギャップを上手に埋めてもらっていますよ」。
しかし、中国政府とのやり取りを上手に舵取りするのは、「まるで核に関する条約に参加しているようだ」と語るのは、同作のロブ・コーエン監督。「脚本で政治に関わるところはほとんど抜き取り、できるだけ架空の設定にしましたね。歴史上の事件に関連付けないことが重要でした」と嘆く。
中国で作られるハリウッド映画にとって大切なことは、世界中の人々に共感される作品に仕上げるということだろう。欧米とアジアのどちら側も、悪者にならないような配慮が大切だ。
このように、急速に発展する中国の市場がハリウッド映画に与える影響は多大だ。アジアの俳優や監督が、ハリウッドで活躍するための場を広げることにもつながる。願わくば、この流れが日本の俳優や監督にもくることを期待したい。
エドワード・ノートンとナオミ・ワッツが共演し、中国を舞台に撮影された米ワーナー・ブラザース“The Painted Veil”は、内容を変えるよう要求してきた中国側のChina Film Group ともめたという。
また、『ラスト、コーション』の性描写が、中国側の要求で大幅にカットされたことも記憶に新しい。現在、中国での撮影許可や公開許可を待っている外国映画はごまんとある。
打開策としては、中国市場ですでに成功している現地の製作会社と共同で製作するのが一案だ。『ハムナプトラ』の第3作を製作するユニバーサルの会長デヴィッド・リンドは、中国のプロデューサーであり、配給も手がけているビル・コンの助けを借りた。コンは、『グリーン・デスティニー』、チャン・イーモウ監督の『HERO』、『LOVERS』、『王妃の紋章』、『ラスト、コーション』など、アメリカでヒットした中国映画の多くを手がけている。「コン氏には、中国側との間に立って、文化間のギャップを上手に埋めてもらっていますよ」。
しかし、中国政府とのやり取りを上手に舵取りするのは、「まるで核に関する条約に参加しているようだ」と語るのは、同作のロブ・コーエン監督。「脚本で政治に関わるところはほとんど抜き取り、できるだけ架空の設定にしましたね。歴史上の事件に関連付けないことが重要でした」と嘆く。
中国で作られるハリウッド映画にとって大切なことは、世界中の人々に共感される作品に仕上げるということだろう。欧米とアジアのどちら側も、悪者にならないような配慮が大切だ。
このように、急速に発展する中国の市場がハリウッド映画に与える影響は多大だ。アジアの俳優や監督が、ハリウッドで活躍するための場を広げることにもつながる。願わくば、この流れが日本の俳優や監督にもくることを期待したい。




































