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『ノーカントリー』日本公開は段階的拡大戦略
日比谷シャンテ→スカラ座に“昇格”

2008/03/06
『ノーカントリー』
『ノーカントリー』
 第80回アカデミー賞で、作品賞、監督賞など4部門で受賞を果たした『ノーカントリー』が、15日(土)から日本で公開される。当初、都内の上映館はシャンテ・シネをメインにした単館拡大方式の劇場編成だったが。日比谷地区のみ、シャンテから大劇場のスカラ座に移ることがわかった。アカデミー賞受賞を受けての“格上げ”上映だが、あくまで日比谷地区のみの措置で、スカラ座チェーンとして公開されるわけではない。

 アカデミー賞の作品賞受賞作品ともなると、配給側は途端に劇場マーケットを大きくすることを考える。しかし、今回の『ノーカントリー』に関しては、スカラ座のみが大劇場で、あとの劇場は従来から予定していた単館拡大の編成には変わりないという。今のところ、プリント本数は40本。スタート時、この本数を生かして40スクリーン規模で上映し、日にちをあけて第2段階、第3段階とさらに広げていく戦略をとる。

 ジョエル&イーサン・コーエン兄弟の作品は過去、興行的に大きな実績があったわけではない。もちろん、アカデミー賞受賞によって、これまでで最高の興行成績が期待できるわけだが、大金を手にした男が殺し屋に狙われるサスペンス・タッチの作品という中身は、少々一般性に欠ける。そうしたことを考えての劇場編成で、まずは大都市中心で公開し、その後、徐々に劇場を広げていこうというのだろう。

 アカデミー賞というバリューを最大限に生かしつつ、しかもそれに過度に寄り掛からない。おそらく、そうした展開が、作品の性格に即したもっとも正しい方針だろうと思う。実に絶妙な劇場編成だと言えよう。

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