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原田眞人監督「原作者に命の重み教わる」
“新聞記者”堤・堺らと『クライマーズ・ハイ』完成会見

2008/06/17
尾野真千子、堺雅人、堤真一、原田眞人監督(左から)
尾野真千子、堺雅人、堤真一、原田眞人監督(左から)
 520人の死者を出した1985年の日航機墜落事故をテーマにした、ベストセラー小説の映画化『クライマーズ・ハイ』の完成会見が14日(火)、東京・丸の内のザ・ペニンシュラ東京で行われた。主演の堤真一堺雅人尾野真千子と、原田眞人監督が出席。東新橋のヤクルトホールでの披露試写会には、歌手の元ちとせも駆けつけ、イメージソング「蛍星」を熱唱した。

 原田監督は、当時、地元紙で新聞記者をしていた原作者の横山秀夫氏と何度も打ち合わせをしたという。当初は、原作以上に遺族のシーンを増やしたかったそうだが、「君は『クライマーズ・ハイ』がやりたいのか? 日航機墜落事故がやりたいのか?」とくぎを刺されたことを告白。「遺族の人々へすごく気を使われていて、命の重みを教えられた。冒してはならない部分を再認識させられた」と語った。

 しかし、エンドクレジットの前に、事故原因の再調査を望む内容のテロップを入れたことについて、「横山さんと意見が分かれてしまった。でも、作品を見た遺族の方から、『ありがとう』と言ってもらえて救われた気持ちになった」と心情を明かした。

イメージソング「蛍星」を熱唱する元ちとせ
イメージソング「蛍星」を熱唱する元ちとせ
 全権デスクを命じられるベテラン記者・悠木を演じた堤にも、テーマの重みが伝わったようだ。「いつも僕は現場でベラベラしゃべって盛り上がるタイプ。だけど今回は無駄な話は一切しなかった。悠木が僕にそうするよう仕向けた気がする」と語った。ストイックに役に挑んだことが影響してか、「撮影が終わって数週間たっても何もしたくないし、何も見たくなかった。今思えば、撮影中ずっと“クライマーズ・ハイ”だったんでしょうね」と撮影現場の充実ぶりを振り返った。

 “クライマーズ・ハイ”とは、クライマーが登山時に興奮状態の極限に達して恐怖感が麻ひしてしまうことをいう。

 また、事故で愛息の健君を失った美谷島邦子さんからのコメントも披露された。原田監督は、「僕にとって9歳で亡くなった健君は、この作品の原点。『子を思う親の心』をテーマに盛り込みたいという気持ちに突き動かされてつくった気がする」と話した。

 「スキマスイッチ」の常田真太郎が作詞・作曲・プロデュースを手がけた「蛍星」に、元は「どんな場所にも、真実を伝えたい人がいる、自分の力を信じている仲間がいる」との思いを込めたという。堤も大のお気に入りで、「遺族を含め、鎮魂の意味合いを感じる。人間ってどこにいっちゃうんだろうというでっかいテーマがあるパワーを持った曲。映画とともにガンガンいってほしい」と相乗効果に期待を込めた。

 7月5日(土)より全国で公開される。

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