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「アカデミー賞ノミネート」では観客は集まらない!?

2008/06/24
『JUNO/ジュノ』(C)2007 TWENTIETH CENTURY FOX
『JUNO/ジュノ』(C)2007 TWENTIETH CENTURY FOX
 エレン・ペイジ主演の『JUNO/ジュノ』が、6月14日に公開された。この作品を最後に、国内で公開される2008年度のアカデミー賞ノミネート作5本すべてが公開されたことになる。総じて興行的に厳しい成績の作品が多く、アカデミー賞の冠があまり効果的ではなくなったことが、はからずも露呈された結果になった。

 公開された5作品は、『ノーカントリー』、『つぐない』、『フィクサー』、『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』、そして『JUNO/ジュノ』だ。最終的な興行収入でいえば、いずれも1~3億円台に収まりそうだ。全国的なチェーン公開作品ではなく、単館拡大作品と言われるものばかりとはいえ、興行成績が低い。

 そのなかで、作品賞を受賞した『ノーカントリー』は、3億5千万円前後の興収が見込まれ、5作品のなかでは最も好成績を残した。ジョエル&イーサン・コーエンの作品としては、過去最高の記録になるが、作品賞受賞作品の興行としては歴代最低ランクの部類に入る。特に深刻なのは、1億円台になりそうな『つぐない』、『ゼア・ウィル~』、『JUNO/ジュノ』だろう。

 アカデミー賞受賞作品が、国内興行で芳しい成績を残せなくなって久しいが、今年はその傾向が強い。これはジャンルを問わないし、作品の評価も関係ない。1本1本のレベルは高い作品が並んでいるのだが、題材の一般性という点でいずれの作品も弱いのが影響しているのだろう。

 かつてなら評論家受けする作品は、映画ファンと知的観客層が中心になって堅調な成績を維持していた。しかし、そうした観客層が激減した最近の観客の動向も、成績低下の背後にはあるとも考えられる。

 このような現象は、観客の側に映画文化を受け入れる下地がなくなり始めている証しなのかもしれない。少なくとも、アカデミー賞という冠があれば、ある程度の関心を示した人たちがいた時代とは大きく様変わりした。

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