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東映が『カメレオン』で新機軸の劇場網打ち出す

2008/07/02
『カメレオン』主演の藤原竜也と阪本順治監督
『カメレオン』主演の藤原竜也と阪本順治監督
 藤原竜也主演のハードボイルド・アクション『カメレオン』が5日から公開されるが、配給の東映は東京・新宿バルト9をメインに据え、独自の劇場マーケットを編成。ブロックブッキングと呼ばれる邦画系が中心の同社にとって、新機軸といえる劇場網の編成だけに、その成果に注目が集まる。

 今回の編成は、増加傾向にある都内のミニシアター数館を組み合わせた単館拡大公開とは異なる。都内のシネコンや直営館など自社系列の劇場を組み合わせ、地方はシネコン中心で編成している。これに類似した編成はこれまでもあったが、あまり芳しい結果を残していない。それは、作品がマーケットにそぐわなかったからだ。

 ハードだけが完備されても興行成績をあげるのは容易ではない。しかし今回、そうした劇場網にふさわしい『カメレオン』をブッキングできたことに着目したい。

 邦画系で全国一斉公開するにはいささか荷が重いが、都内3館に特定のシネコンが加わった限定マーケットなら、十分に実力を発揮できそうな作品だ。故松田優作さんのために書かれた丸山昇一の脚本を、阪本順治が監督するというアイデアは、東映の真骨頂といえる。今日的なアウトロー映画として、ポテンシャルの高さを感じる。

 東映はかつて、東映セントラルフィルムという配給会社をもち、邦画系以外の独自マーケットを構築していた。松田さん主演作や独立系作品をおくり出し、いち時代を築いた。その松田さんに因縁浅からぬ作品ということで、興味はさらに膨らむ。最近の東映作品のなかでは、非常にチャレンジングな作品、興行ということになるだろう。

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