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『DMC』20億突破確実に見る新たなヒットの可能性

2008/09/11
『デトロイト・メタル・シティ』(C)2008「デトロイト・メタル・シティ」製作委員会
『デトロイト・メタル・シティ』(C)2008「デトロイト・メタル・シティ」製作委員会
 松山ケンイチ主演の『デトロイト・メタル・シティ』が、 絶好調の成績を続けている。すでに興行収入15億円を突破。現在、昨年ヒットした『クローズZERO』(興収25億円)の95%で推移しており、20億円台は確実だ。

 このヒットにおいて映画業界の注目を集めているのは、同作の製作委員会の構成。企画から出資までのイニシアティブをとっているのが配給の東宝で、その構成会社のなかにテレビ局が入っていないのだ。一部の単館系作品(単館拡大作品を含む)などを除き、最近ヒットする邦画には、まず間違いなくテレビ局が参加している。しかし、『デトロイト~』には1社も入っていないために、注目を集める格好になっているのだ。

 過激な内容面などから、テレビ局が二の足を踏んだとも伝えられているが、もしそうであるならば、企画した東宝が見事だったことになる。企画のタイムリーさ、松山人気などから、宣伝面が実に充実した展開になり、そうした多様な情報伝達がヒットに大きく貢献したからだ。テレビ局が製作に入るメリットは、その局の番組で優先的に宣伝がいきわたることだが、『デトロイト~』はテレビ局がかかわっていないにもかかわらず、宣伝面で申し分のない量と質を誇った。

 製作委員会にテレビ局が入らなくても、十分にヒットが可能になることが証明された意味からも、『デトロイト~』の興行は特筆されていい。テレビ局がからめば、どうしても中身のバリエーションは限られてくる。だから、少し危ない内容かもしれないが、映画には向いているような過激な企画を、今後も映画化していったらどうだろうか。そうなれば、邦画の可能性が一段と膨らむはずだ。

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