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ワインスタインCo.がブロードウェイへ本格参戦

2008/06/23
ハーヴェイ・ワインスタイン
ハーヴェイ・ワインスタイン
 今年のトニー賞受賞作品“August: Osage County”と“Boeing-Boeing”(リバイバル公演)で共同プロデューサーを務めたワインスタインCo.が、野心的な新企画に取り掛かる。2010年に映画『ネバーランド』のミュージカル版を上演し、続いてピンク・フロイドのアルバム「ザ・ウォール/The Wall」も舞台化する。

 その他にも、米ミラマックスの『恋におちたシェイクスピア』や『ショコラ』、『ニューシネマ・パラダイス』などのミュージカル化の構想が練られている。

 ハーヴェイ・ワインスタインは、トム・ストッパードの舞台「リアル・シング」のブロードウェイ再公演を手助けし、メル・ブルックスの「ザ・プロデューサーズ」に関わったことをきっかけに、舞台作品に出資&プロデュース。だが製作段階では、控えめな立ち位置にとどまっていた。しかし、新たに企画されている新作で主導権を握るのは、ワインスタインCo.になる。

 「主導権を握るときがついにやってきました」と話したワインスタイン。「ミュージカル化する作品の権利は、全てわれわれが持っているのです」。

ボブ・ワインスタイン
ボブ・ワインスタイン
 舞台ビジネスに乗り込む映画会社の1つに名乗りをあげたワインスタイン Co.。すでにディズニーはミュージカルを利益率の高い商品にしており、ユニバーサルやワーナー・ブラザース、MGMも、ブロードウェイに自社作品を置き換えている。ドリームワークス・アニメーションは今年、『シュレック』舞台版で乗り込む予定だ。

 04年にミラマックスが製作した『ネバーランド』の舞台版製作は、10年の上映を目標に進んでいる。映画版はアラン・ニーの舞台劇に基づいて製作されており、「ピーター・パン」の原作者J.M.バリが、いかにしてこの作品を生み出したかを描く。音楽は“Grey Gardens”の2人組スコット・フランケルとマイケル・コリー(作詞家)が担当する。

 次に製作すると見られているのは、「ザ・ウォール」。ピンク・フロイドのロジャー・ウォーターズが劇作家兼脚本家のリー・ホール(『リトル・ダンサー』)と手を組み、カルト的アルバムから生まれた本を舞台化するもの。この本は、82年にアラン・パーカーの映画(『ピンク・フロイド/ザ・ウォール』)の原作ともなっている。元ソニー・ミュージックのトミー・モトラ社長がプロデューサーを務める。

 ワインスタインは、これまで舞台作品のプロデューサーや投資家として支えて来たため、その功績はあまり目立ってこなかった。そのため、業界関係者の中には15日に開催されたトニー賞受賞式で、トロフィーを獲得したのに驚いた人もいただろう。

 また、07年に“Frost/Nixon”を共同プロデュースしている。同作ではフランク・ランジェラに主演俳優賞をもたらした(ランジェラは同作の映画版で、リチャード・ニクソン役を再演する)。かつてワインスタインがミラマックス時代に企画した作品には、「カラー・パープル」、サム・メンデス監督の“Gypsy”再公演、バズ・ラーマン監督の“La Boheme”などがある。当時、ワインスタインは主に個人名でクレジットされていた。

今年のトニー賞受賞作品“August: Osage County”
今年のトニー賞受賞作品“August: Osage County”
 また、ワインスタインは、ハリウッドの才能をブロードウェイに引き抜きたいとしている。すでに、ジュリエット・ビノシュに『ショコラ』のミュージカル版で主人公役をオファーしている。また、グウィネス・パルトロウにも出演を打診しており、「私は映画の世界を引っ張ってこれる」と、ハリウッドとの強いコネクションを活用していく模様だ。

 「ハーヴェイは舞台と映画を結ぶ“輪”です。彼は巨大な作品に何が必要かをよく分かっているの」と話したのは、スーザン・ストローマン監督。ワインスタインとは「プロデューサーズ」と“Young Frankenstein”でともに仕事をしている。確かに企画開発している作品の中には、大規模なミュージカル作品(製作費1000万ドル~1500万ドル)もあるが、予定作品の中から外さない。

 資金調達は、昔ながらのブロードウェイ・ミュージカルの手法と変わらない。ワインスタインが企画開発を担当し、その後、見込みのある投資家に公開する。ワインスタインは、これまでにも一緒にやってきたブロードウェイのプロデューサーたちと、再び力を合わせたいと考えている。

 「ワインスタインは、映画でやってきたのと同じように、クリエイティブで大胆な素材を舞台に取り入れたいとしている」と話したのは、“Augusut~”のメイン・プロデューサーの1人であるジーン・ドゥーマニアン。「将来、また一緒に舞台作品でコラボレーションできる日が楽しみです」。

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