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米テレビで拡大化の風潮、視聴者はどこまで見る?
(その1:拡大番組が増える背景)

2007/10/22
“The Office”の出演者
“The Office”の出演者
 1リットルサイズの飲料水やモンスター級のSUV、そしてマクマンションと呼ばれる巨大マンションが存在するアメリカにとって、ヒットしているテレビ番組ですらスーパーサイズ化するのは、そう驚くことではないのだろう。今秋から始まったテレビ番組は、軒並みその放送時間を延長。なかには拡大版でフルシーズンを乗り切ろうとしているものもある。

 NBCは30分番組だった“The Office”を倍の放送時間に延長して、シーズン初めの4週間を放送。CBSは“60 Minutes”で8時の枠を占領し、ABCは人気番組“Dancing with the Stars”と“The Bachelor”をそれぞれ30分延長。NBCも“The Biggest Loser”を1時間半番組に仕立てた。

「アメリカン・アイドル」の2時間版も、来年1月にFoxで放映予定。ニュース番組の“Dateline”や“20/20”ですら、娯楽番組の勢いが衰えてきたら、2時間番組に拡大されるだろう。

 ではこの拡大サイズの番組が成績を上げているかというと、少なくともこの短期間では答えはイエス。だが、長ければよい、多ければよいというのは本当なのだろうか。番組を拡大するのは、放送スケジュールの穴埋めをしているだけではないのか?

 NBCのスケジューリング部門ヴィンス・マンゼ代表は、各局が人気番組を拡大するのに、さしたる裏があるとは思っていない。「成功している物からより多くを求めるのはあたりまえだろう?」と語る。

 高視聴率番組を拡大させることによって、局は人気の低い番組につぎ込む時間(と費用)を抑えることができる。最近では、“Dancing with the Stars”が1時間番組から30分拡大されることが決定。90分という時間でシーズンを駆け抜ける勢いだ。“The Biggest Loser”も、放送時間を延長する。この2番組が90分に挑戦するまで、テレビ局がこの長さを予定することはほとんどなかった。

 11月1日から始まると予想されている脚本家たちのストライキが現実となれば、さらにメガ・サイズの番組は増えることが予測される。製作中止によって空いた穴を埋めるため、リアリティ番組(すでに編集室の床には、延長版を作るのに十分なテープが転がっているだろう)とニュース番組が拡大されるのは、簡単に察しがつく。

 だがマンゼ氏は、番組の巨大化は、ただプログラミングの負担を減らすためだけに起きているのではないと言う。「それはただの副産物だ。いきなり『じゃあ減らしてやってみよう』とは言わないだろう」。

 現在、流行しているスーパーサイズ番組の基礎を作ったのは、当時のNBCエンターテインメント部代表のジェフ・ズッカー氏。同局の人気番組「FRIENDS」などを拡大しようと、プロデューサーに持ちかけたのが彼だった。

 マンゼ氏が言うように、NBCはその場しのぎの拡大版ではただ失敗するという教訓を学んだ。視聴者たちは番組が42分なのか、はたまた36分なのか、困惑してしまうのだ。
「ただ番組を伸ばすだけではダメだ。きちんと計画されていないと、上手くいかない」。

その2:業界人からの賛否の声と視聴率」へ続く。

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