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『点と線』高視聴率。リメイク・ドラマのヒット要因とは

2007/11/28
 11月23日、24日の2日間に渡って放映されたテレビドラマの『点と線』が、高視聴率を記録した。2夜とも23%台で、文句なしの結果だった。成功の理由は、個性的な主演者や多彩な俳優陣の起用などいくつかあるが、一番のポイントは、現代からの回想スタイルをとっているとはいえ、ドラマの中核となる時代設定を原作通りにしたことだろう。

 汽車の発着トリックが原作の中心部を成すわけだから、新幹線時代の現代では、当然ドラマは成立しない。しかし、放映したテレビ局は今年、黒澤明監督の『天国と地獄』のテレビドラマ化にあたり、時代背景を現代にした“前科”を持つ。だから、『点と線』もトリックをうまくあげつらって、現代の視点で描くことが考えられたのだ。結果的に、そうしなくて良かった。しっかりとした舞台背景が、戦後の匂いを感じさせる犯罪劇を見事に浮き上がらせ、視聴者の関心を一身に集めたのである。

 50年代、60年代の映画、有名小説などをリメイクや映像化する際、ポイントとなるのが、時代の刻印を色濃くした作品の様々な構成要素が、この現代に有効かどうかということである。それをうまく計測しないと、『天国と地獄』のように現代に時代設定を移し替え、“天国と地獄”というタイトルの意味さえはき違え、作品は不様な姿をさらしてしまうことになる。

 ここでひとつ提案をする。かつて多数あった松本清張の原作映画を、今後、映画作品としてリメイクしていったらどうだろうか。黒澤明作品は、『椿三十郎』や『隠し砦の三悪人』などのリメイクが目白押し。いずれもかつての関係から東宝が製作や配給を手がけている。

 それなら、松本清張ものは、当然松竹だろう。そういう企画が、全く聞こえてこないのが、不思議といえば、不思議なのだ。あの世の清張さんも、松竹でのリメイクを心待ちにしているのではないか。

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