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キャリアプランは常勝中?
ハリウッドの悪ガキが国連大使になるまで2:オスカー獲得、恋愛沙汰

2008/04/28
TV映画でゴールデングローブ賞を二つ手にし、
映画界のトップ女優を再び目指し始めるジョリー。
その一方で肉親との愛憎やエキセントリックな言動、
数々の恋愛沙汰がタブロイド紙をにぎわせることとなる。

デンゼル・ワシントンとプレミアに登場(クリックすると拡大します)
デンゼル・ワシントンとプレミアに登場(クリックすると拡大します)
 ジョリーはこの年ミラーと離婚。たった3年の結婚生活だったが、離婚後も彼らの友情は続いている。

 TV界での成功を手に、TVで演じた役柄に似た役柄をどんどん引き受けることによって、ジョリーは映画界に戻ってくる道筋を見つけた。1998年には『マイ・ハート、マイ・ラブ』で、無愛想なキーナン(ライアン・フィリップ)にぞっこんほれ込む陽気なクラブ・キッズのジョアン役を。生き生きとした愛嬌で、ジーナ・ローランズショーン・コネリーといったスター・キャストに混じっても、ジョリーはやすやすと彼女らしい存在感を示すことができた。

 1999年にはマイク・ニューウェル監督のニューヨークの航空管制官をテーマとしたコメディ『狂っちゃいないぜ』でジョン・キューザックビリー・ボブ・ソーントンらと共演。次には緊密な犯罪ドラマ『ボーン・コレクター』でデンゼル・ワシントン演じる体の不自由な探偵をアシストするタフな新人警官役。この映画はフィリップ・ノイスが監督したシリアル・キラー・サスペンスで、物語に欠点はあるものの、演技は十分に魅力的であった。

兄ジェイムズとアカデミー賞へ
兄ジェイムズとアカデミー賞へ
 1999年のジョリーはよく働いたが、『17歳のカルテ』のリサ・ロイ役は、彼女が今までよく演じてきた役の延長線上にある、エキセントリックな精神病患者の役であった。この映画は2年間を精神病院で過ごした作家スザンナ・ケイセンのベストセラーが原作で、ジョリーは反社会性人格の囚人を演じてアカデミー賞助演女優賞を勝ち取った。

 しかし、オスカーを獲得したからといって、世間がジョリーをすぐ尊敬するようになったわけではなかった。若さゆえかジョリーがワイルドな私生活を送っていたため、メディアはジョリーの才能を軽んじ、あまりオーソドックスではない彼女のライフスタイルばかりを取り上げるようになった。

兄ジェイムズと熱烈なキス(クリックすると拡大します)
兄ジェイムズと熱烈なキス(クリックすると拡大します)
 ゴシップの標的となったのは、エキゾチックなタトゥーや高価なナイフのコレクションや過去の自傷癖、挑発的な態度や発言、それと大いに最先端を行く彼女のセックス・ライフだった。タブロイド紙はジョリーと瓜二つの兄ジェイムズ・ヘヴンとの非常に緊密な関係さえ、取りざたした。パパラッチが大勢カメラを構える中で、兄の唇に情熱的なキスをするような近親相姦的な結びつきには、多くの人々が眉をひそめた。オスカーの授賞式のスピーチでジョリーが「兄に恋している」と発言したことでこの騒動は最高潮に達した。

 が、メディアの注視は2000年の半ばに、ジョリーと同じくらいエキセントリックで、かつかなり年上のビリー・ボブ・ソーントンの5番目の妻となったときにさらに沸騰。この二人のカップリングはタブロイドやパパラッチにとって夢のような取り合わせであり、お互いの血を入れたカプセルをネックレスにして身に着けていることや、ビリー・ボブとジョリーが互いへの愛とエロチックな欲望を隠さず熱烈に発言しつづけたこと、また『狂っちゃいないぜ』のプレミアへ向かう途中でのカー・セックスが暴露された。

『トゥームレイダー』プレミアにて
『トゥームレイダー』プレミアにて
 とはいえ、ジョリーのスクリーン外の行動がどんなに常識はずれでも、彼女は大スクリーンでタフな若い女性を演じ続けた。

 2000年には『60セカンズ』で、観客の目をとらえて離さないニコラス・ケイジを相手に堂々の演技。その次にジョリーが選んだプロジェクトは人気テレビゲームの実写版『トゥームレイダー』のララ・クラフト役だった。作品は批評家には無視されたが、インディ・ジョーンズのようにシリーズ化され、興行的にも成功を収めた。

 この映画で、大人になって初めてジョリーは父ジョン・ヴォイトと共演。ヴォイトは映画の中のキャラクターの父を演じた。しかしこの“共演”のあと、ヴォイトが娘の精神状態や感情の状態を憂う発言を「アクセス・ハリウッド」誌上で繰り返したことからジョリーが激怒、逆にヴォイトを「女好きで独善的な偽善者」とし、浮気でジョリーの母を苦しめていたとして非難。この父娘の確執は何年も続き、ヴォイトは何度かカメラの前で「もう一度チャンスをくれ」と娘に懇願してみせたりもした。

『ブロンド・ライフ』ロケ
『ブロンド・ライフ』ロケ
 スクリーンの外でのジョリーは内戦や内乱、あるいは疫病で傷ついた土地に対する支援を訴えるようになっていた。2001年、ジョリーがシエラ・レオネ、タンザニア、パキスタンなどへの視察の旅を終えたあと、国連難民高等弁務官事務所の親善大使に任命された

 キャリアの話に戻ると、この時期の私生活に影響されていたのかもしれないが、続く2本の映画でジョリーは精細を欠いていた。

 2001年の『ポワゾン』はアントニオ・バンデラスと共演、エロチックなシーンがいくつかあったにも関わらず、打ち込んだ演技とはいえなかった。続く2002年の『ブロンド・ライフ』では自分の存在意義を確かめなくてはならない浅はかなプラチナブロンドのニュースキャスター役。この出演以降ジョリーは映画への出演にブランクをあけるが、私生活ではタブロイド紙の見出しを飾り続けることとなる。

愛し合っていた頃の二人(クリックすると拡大します)
愛し合っていた頃の二人(クリックすると拡大します)
 2003年にビリー・ボブ・ソーントンと離婚。ソーントン自身は否定したものの原因は彼の浮気だとうわさされた。またジョリーがカンボジアの孤児院から「マドックス」と名づけた男児を引き取ったのも、問題解決の助けにはならなかった、とも報道された。公式に伝えられるところによると、ジョリーとソーントンは人生で違うステージに立っており、ゆえに別れた、とされている。

 ジョリーは2003年にはおなじみの『トゥームレイダー2』でスクリーンにカムバック、精彩を欠いた第1作に引き続き、ぱっとしない2作目であった。父ヴォイトとの確執が影響したのか、彼はこの第2作では父役を演じなかった。その次にジョリーが出演したのはあまりにも高潔で政治的なロマンティックドラマ『すべては愛のために』(2003)。そのあとは、スリラー『テイキング・ライブス』に出演。ジョリーは危険でエロティックな罠に落ちるFBIのプロファイラーを演じた。主演作がヒットせずスリラーやアクションものに出るようになった女優アシュレー・ジャドと同じようなキャリアのわだちに陥るかと思わせた。

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