『スターダスト』
●監督:マシュー・ヴォーン 製作:マシュー・ヴォーン、ロレンツォ・ディ・ボナヴェンチュラ、マイケル・ドライヤー、ニール・ゲイマン 原作:ニール・ゲイマン 脚色:チャールズ・ヴェス、マシュー・ヴォーン、ジェーン・ゴールドマン 撮影:ベン・デイヴィス プロダクション・デザイン:ギャヴィン・ボケット 衣装デザイン:サミー・シェルドン 製作総指揮:デヴィッド・ウォマーク、クリス・サイキエル、ピーター・モートン、スティーヴン・マークス
●出演:クレア・デインズ、ミシェル・ファイファー、ロバート・デ・ニーロ、チャーリー・コックス、シエナ・ミラー、リッキー・ジャーヴェイス、ジェイソン・フレミング、ルパート・エヴェレット、ピーター・オトゥール、マーク・ストロング、ケイト・マゴーワン
●2007年/アメリカ/125分/ 2007年10月27日日本公開
●配給:UIP
●出演:クレア・デインズ、ミシェル・ファイファー、ロバート・デ・ニーロ、チャーリー・コックス、シエナ・ミラー、リッキー・ジャーヴェイス、ジェイソン・フレミング、ルパート・エヴェレット、ピーター・オトゥール、マーク・ストロング、ケイト・マゴーワン
●2007年/アメリカ/125分/ 2007年10月27日日本公開
●配給:UIP
壮大なおとぎ話『スターダスト』には、邪悪な魔女、空飛ぶ海賊船、“二重駐車”されたユニコーン、そして女装趣味の船長を演じるロバート・デ・ニーロなどと、ありとあらゆる魅惑的な物が登場する。おふざけ的なユーモアや大人向けのジョークが散りばめられ、大物スターたちが非常におバカな真似をしたりするこの冒険物語は、とりわけ『プリンセス・ブライド』のファンにウケるはず。いずれにしても、子供だけのための映画だと間違えられることは無いだろう。
英国の中にある、超自然的な王国 禁断の土地へと足を踏み入れる若者が目にするもの
冒頭シーンの1つ(複数の冒頭シーンがあるのだ)では、我らがヒーロー、トリスタン・ソーン(チャーリー・コックス)の胡散臭い誕生物語が語られる。トリスタンは、魔女の奴隷(ケイト・マゴーワン)と壁を乗り越えた父親(ベン・バーンズ)の間に生まれたということになっていた。彼らが住んでいるのは、英国と超自然的な王国ストームホールドとを分ける壁が在る、ウォールという村。ストームホールドでは、病気療養中の王(ピーター・オトゥール)の7人の王子たちの間で後継者争いが繰り広げられてきたが、この御話が始まる頃にはそのうちの3人だけが生き残っていた。
ニール・ゲイマン著、チャールズ・ヴェス画の小説に基づいた『スターダスト』では、波瀾万丈、いろいろな事が起こる——時として起こり過ぎかもしれないと思われることもあるが。王家の対立関係は激化し、白黒の画像で登場する死んだ王子たちは、爆笑版ギリシャ悲劇の合唱団よろしく、生き残った王子たちの殺人騒動を実況中継する。その一方で、若くて無能なトリスタンは、美しきヴィクトリア(シエナ・ミラー)に、自分たちの頭上を通り過ぎていった流れ星を取って来ると言って求愛する。そこで登場するのが、流れ星本人であるイヴェイン(クレア・デインズ)だ。
ニール・ゲイマン著、チャールズ・ヴェス画の小説に基づいた『スターダスト』では、波瀾万丈、いろいろな事が起こる——時として起こり過ぎかもしれないと思われることもあるが。王家の対立関係は激化し、白黒の画像で登場する死んだ王子たちは、爆笑版ギリシャ悲劇の合唱団よろしく、生き残った王子たちの殺人騒動を実況中継する。その一方で、若くて無能なトリスタンは、美しきヴィクトリア(シエナ・ミラー)に、自分たちの頭上を通り過ぎていった流れ星を取って来ると言って求愛する。そこで登場するのが、流れ星本人であるイヴェイン(クレア・デインズ)だ。
見所はファイファーとデ・ニーロのユーモア
そして次に登場するのは、邪悪な魔女ラミア(ミシェル・ファイファー)。ラミアは、すでに異常な若さを保っているが、それをさらに持続させるために、イヴェインの心臓をえぐり出して、それがまだ鼓動を続けている間に自分の妹たちと一緒に食べようと狙っている。ファイファーはこの映画の一番の見どころだ。笑いのタイミングは素晴らしいし、ラミアがすごいスピードで、華やかな美女から身の毛もよだつ醜い老婆に変容するシーンでは、どんなに老いさらばえた容姿になっても可笑しい演技ができているのだから、かなりの度胸である。それでもやはり、ラミアは立派な人物とは言い難い。彼女は人間をヤギに変えたり、ヤギを人間に変えたりするし、妹たちと一緒に動物をめった切りにして内臓占いをして未来を予言するなどということをするのだから。彼女たちを夕食に招待したいと思う人はあまり居ないだろう。
この映画はたくさんの偶発的なユーモアで救われている。ファイファーは、永遠の若さが手に入らなかったり、とにかく自分の思い通りにならない場面になると、絶妙のタイミングで、実に上手な目をむく演技を見せる。デ・ニーロ演じるシェイクスピア船長は、ひどく女々しいのにやり過ぎの演技になっていないのは御見事。(或る意味ではやり過ぎのところもあるが。)デ・ニーロのカンカン・ダンスは、俳優と役がちぐはぐな不調和状態である点からいうと、『アナライズ・ユー』の中でデ・ニーロが歌う「アイ・フィール・プリティ」のレベルに匹敵する。カンカン・ダンスの演技は、『スターダスト』のストーリーとはあまり関係無いが、自動車事故を目撃した時のように思わず心を奪われてしまうのである。
この映画はたくさんの偶発的なユーモアで救われている。ファイファーは、永遠の若さが手に入らなかったり、とにかく自分の思い通りにならない場面になると、絶妙のタイミングで、実に上手な目をむく演技を見せる。デ・ニーロ演じるシェイクスピア船長は、ひどく女々しいのにやり過ぎの演技になっていないのは御見事。(或る意味ではやり過ぎのところもあるが。)デ・ニーロのカンカン・ダンスは、俳優と役がちぐはぐな不調和状態である点からいうと、『アナライズ・ユー』の中でデ・ニーロが歌う「アイ・フィール・プリティ」のレベルに匹敵する。カンカン・ダンスの演技は、『スターダスト』のストーリーとはあまり関係無いが、自動車事故を目撃した時のように思わず心を奪われてしまうのである。
ストーリーのスムーズな流れとユーモアが作品の均衡を保つ
愛が中心テーマになっているファンタジーものの常で、ロマンスの部分はこの映画の中で最も面白くないところになっている。トリスタンは、話が進んで行くにつれ、エドワード朝のオタクからバイロンの詩の中に出てきそうな剣客へという、あり得ない大変身を遂げるのだが、これがどうもしっくりこない。デインズ演じるイヴェインも不機嫌さの度が過ぎていて、観客は彼女をラミアに進呈したくなってしまうかもしれない。
しかし、ストーリーのスムーズな流れとユーモアが作品としての均衡を保っている。美術などの質も高い。コンピューター操作が加えられたことがあからさまであるシーンもあるが、ストーリー全体から気をそらされることは無い。どっちみち、ストーリーや登場人物たちは、総じてあまり現実性を持たされていないのだから。
しかし、ストーリーのスムーズな流れとユーモアが作品としての均衡を保っている。美術などの質も高い。コンピューター操作が加えられたことがあからさまであるシーンもあるが、ストーリー全体から気をそらされることは無い。どっちみち、ストーリーや登場人物たちは、総じてあまり現実性を持たされていないのだから。












































